愛媛銀行とIVRyが手を組む
2023年4月、対話型音声AI SaaS「IVRy」を提供する株式会社IVRyが愛媛銀行と業務提携を結んだ。この提携は、愛媛県の中小企業における業務効率化を図り、DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進することを目指している。
IVRyとは
IVRyは、自社が開発した対話型音声AI SaaS。このサービスは、電話応答の分岐設定が自由にでき、AIを用いた自動応答や予約代行、録音、文字起こし、AI要約、SMS送信、顧客管理(CRM)、LINEやチャットツールへの着信通知など、多彩な機能を提供している。企業はこれらの機能を活用することで、業務の効率化を図り、リソースを最適化することが可能となる。
提携の背景
2024年に公開された日本商工会議所と東京商工会議所の調査によれば、約6割以上の中小企業が「人手不足」を感じていると回答している。特に、特定の業種ではその割合が70%を超え、経営の継続に大きな影響をもたらす事態となっている。さらに、総務省の人口動態調査では愛媛県の人口が減少していることも明らかになり、地域の労働力不足が深刻化している現実が浮かび上がっている。
このような状況下、愛媛銀行は地域の中小企業を支援するため、IVRyを提案し、顧客の業務効率化をサポートすることで、経営の改善に寄与しようと考えている。
IVRyがもたらす変革
IVRyを導入することによって、地域の企業は手間のかかる業務を自動化し、人手不足に対する効果的な解決策を確保することができる。月額2,980円から利用可能であり、企業はAI技術を取り入れることでコスト削減と業務の効率化を一度に達成できる。
実際、IVRyはすでに47都道府県95業界以上で導入され、累計30,000件以上のアカウントを発行し、約4,000万件の着信体験を提供している。これらの数字は、IVRyが多くの企業に受け入れられ、実績を出している証拠といえる。
愛媛におけるDXの未来
愛媛銀行との提携により、IVRyは地域の企業に新しい価値を創造するとともに、その成長をサポートする一環として「法個人コンサルティング」を強化していく考えだ。この取り組みは、単にテクノロジーの導入だけではなく、地域経済の活性化にも寄与することを目的としている。
今回の業務提携は、愛媛県の中小企業が直面している課題を解決するための一つのアプローチであり、今後の地域ビジネスの進化に大きく寄与するだろう。技術の進展とともに、IVRyのサービスがますます進化し、企業の業務効率化を加速させていくことが期待される。
最後に
愛媛県における中小企業のDXの推進は、単にテクノロジーの活用だけでなく、地方経済全体を支える重要な要素である。IVRyと愛媛銀行の提携は、地域の課題に対して的確な解決策を提供し、持続可能な経営をサポートする新たな道を示している。今後も両者のさらなる成果に注目が集まることだろう。