言葉の壁を越えるために誕生した「HICO」
株式会社ワップが東京都新宿区で開発した医療支援プラットフォーム「HICO」は、特にベトナム語を話す在留外国人のために設計されました。このアプリは多層的なコミュニケーションを可能にし、例えば指さし、音声、視覚情報を駆使して医療現場での意思疎通をサポートします。
在日ベトナム人の状況
日本国内には約60万人のベトナム人が在住し、観光、留学、技能実習などの多様な理由で来日しています。しかし、病気やけがを負った際に「日本語が理解できない」という理由で医療機関への受診を躊躇うケースが少なくありません。この問題に対してワップは2017年から国際医療コーディネート事業を展開し、年間数百件の医療支援を行っています。
HICOの特徴
「HICO」はスマートフォンで使用できる医療通訳補助ツールとして、次のような機能があります:
1.
診療科・症状の選択機能:患者が自身の症状を明確に医療従事者に伝える支援をします。
2.
医師との会話支援:簡単に会話を交わせるようにサポートします。
3.
問診票の自動生成:ベトナム語から日本語への翻訳機能を搭載し、迅速な問診を可能にします。
4.
近隣病院の紹介:位置情報を活用して、近くの医療機関を紹介します。
5.
市販薬情報の表示:更なる医療アクセスを支援するため、ベトナム語での情報提供を行います。
6.
オンライン通訳機能:いつでもどこでもサポートを受けられます。
7.
最新の医療ニュース:医療、保険、社会保障、栄養学に関する情報をリアルタイムで配信します。
今後の展開
「HICO」はリリースからわずか1ヶ月で約3500人のユーザーを獲得し、現在、国内の医療機関との連携体制を整えています。さらに地方自治体との協力も模索しており、訪日・在日ベトナム人が安心して医療を享受できる環境を構築することを目指しています。また、医療を入り口にして行政や教育の支援を行う外国人向けの総合プラットフォームの実現を視野に入れています。
このように「HICO」は、ベトナム語を話す人々が日本で医療を受けやすくするための重要なツールとなっています。言葉の壁を超えることで、より良い医療環境の構築を目指し、今後の展開に期待が寄せられています。
お問い合わせ
株式会社ワップ営業部への問い合わせは以下の通りです。