iBankマーケティングが実現した高可用性の背景と成果
iBankマーケティング株式会社は、九州を拠点にした総合金融グループに属し、金融機能と非金融機能を融合したスマートフォンアプリ「Wallet+」を展開しています。このアプリは11の地域金融機関に導入され、累計で300万以上のダウンロードを記録するほどの人気を誇ります。しかし、急速なアクセス増加に対応するためのサーバーの増強が難しく、安定したサービスを提供するためにはスケーラビリティの確保が大きな課題となっていました。
AWS移行プロジェクトの発足
この課題を解決するために、iBankマーケティングは2022年10月にAWSへの移行プロジェクトを開始しました。移行に際しては、マルチAZ構成を採用し可用性の確保に努めました。しかし、データ連携に利用されるセゾンテクノロジーのファイル転送ミドルウエア「HULFT」の可用性には課題が残り、安定した稼働が求められていました。
「Wallet+」は顧客とのデータ連携を通じてポイントの獲得や交換を実現するため、『HULFT』はその中核を担う重要なコンポーネントです。このため、ファイルのエラーや停止なく安定して稼働することが求められました。
LifeKeeperの導入
このような背景から、iBankマーケティングは2023年春にサイオステクノロジーのHAクラスターソフトウェア「LifeKeeper」と、データレプリケーション機能を持つ「DataKeeper」を導入しました。2023年9月にはAWS移行と「HULFT」の冗長化も完了し、これによりサービスの安定性と可用性が大幅に向上しました。これにより、ユーザーは安心してアプリを利用できるようになりました。
成果と評価
導入過程において、サーバーの切り替えはスムーズに行われ、大きなトラブルもありませんでした。実際、AWS環境への移行後には、数回にわたり瞬断が発生した際に「HULFT」が「LifeKeeper」によってフェイルオーバーし、主系から副系へのシームレスな移行が確認されました。これらの結果から、iBankマーケティングは「LifeKeeper」と「DataKeeper」のサービスを高く評価しています。ICT事業部シニアマネージャーの川口陽平氏は、実際の移行において発生したインシデントによる影響が完全に回避でき、サービスレベルも維持できたことを非常に喜んでいます。彼は導入のメリットを語り、「『LifeKeeper』の存在が大きな安心をもたらしました」とコメントしました。
今後の展望
iBankマーケティングは、今後も「Wallet+」のサービス向上に努め、ユーザーにとって使いやすいプラットフォームを提供することを目指しています。また、サイオステクノロジーの「LifeKeeper」と「DataKeeper」がいかにその実現を支えているのかについても引き続き注目が集まることでしょう。
さらなる情報と事例記事
導入までの詳細や成果については、LifeKeeperの製品ページに掲載されたインタビュー記事をぜひご覧ください。記事へのリンクはこちらです。
LifeKeeper製品ページ
「LifeKeeper」とは?
「LifeKeeper」とは、世界中で8万ライセンス以上の導入実績があるHAクラスター製品です。これを利用することにより、アプリケーションレベルの可用性を確保しつつ、データレプリケーション製品「DataKeeper」との組み合わせによってクラウド上でのシステム冗長化が可能となります。さらなる詳細情報は、
こちらをご覧ください。
サイオステクノロジーについて
サイオステクノロジーは、Linuxをはじめとするオープンソースソフトウェアを基盤としたシステムインテグレーション企業です。デジタルトランスフォーメーション(DX)やAIの活用支援にも力を入れており、これからも革新的なソフトウェア技術を追求し続けます。詳細については、
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