株式会社iFactory、10億円の資金調達を発表
東京都大田区に本社を置く株式会社iFactoryは、シリーズAラウンドにおいてグロービス・キャピタル・パートナーズ株式会社とSBIインベストメント株式会社をリード投資家として迎え、総額10億円の資金調達を行ったことを発表しました。本資金調達は、同社が開発している「モジュール型全自動遠隔制御/連続生産システム」の社会実装を加速するためのものです。最近、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のプログラムにも採択されており、医薬品製造の現場でのベテラン人材の退職や品質管理の課題を解決するためのソリューションを提供しています。
資金調達の目的
iFactoryが開発中のこのシステムは、医薬品製造における重要な課題、すなわちベテラン工員の退職や若手人材の確保の難しさ、製品の品質ばらつきに対処するために設計されています。このシステムを導入することにより、生産コストや製造期間の大幅な削減が見込まれています。実際、NEDOの戦略的省エネルギー技術革新プログラムの下で実施された実機実証により、その有効性が確認されています。
また、完全閉鎖型構造を採用することでクリーンルームなどの関連コストを抑えることができ、全体の導入コストも低減されます。これにより、国内外の製薬企業やCMDO(Contract Development and Manufacturing Organization)からの引き合いも多く、新しい医薬品製造プロセスの導入が加速することが期待されています。
投資家コメント
グロービス・キャピタル・パートナーズ株式会社のプリンシパルである中村達哉氏は、医薬品の安定供給が持続可能な社会の基盤であると指摘し、同社の技術が小規模生産でも高効率・低コストな生産を可能にすることに期待を寄せています。SBIインベストメント株式会社の梶原宏峰氏は、各国の規制が連続生産に関するガイドライン強化を促進していることから、今後はこの生産方式が業界の主流になると考えています。
代表取締役社長のコメント
iFactoryの代表取締役社長、齊藤隆夫氏は、今回の資金調達に感謝しつつ、新たな世代が健康に成長できる社会の実現に向けた重要なステップであると述べています。彼は、全自動連続生産技術の開発を通じて、人手不足という課題を克服し、抜本的な価値提供に向けた取り組みを続ける姿勢を強調しました。
今後、調達した資金を基に、シェアラボやドックサービス、新規キラーモジュールの設置・開発を加速させ、お客様に新たな価値を提供する計画です。
株式会社iFactoryについて
設立:2019年4月25日
本社所在地:東京都大田区矢口三丁目8番15号
代表者:代表取締役社長 齊藤隆夫
事業内容:モジュール型全自動連続生産システムの開発・販売、技術コンサルティング
* 公式サイト:
https://www.ifactory.co.jp
このように、iFactoryは医薬品製造の革新を目指し、引き続き社会のニーズに応えていくことでしょう。今後の同社の動きにも期待が寄せられます。