ダイアナ・ウィン・ジョーンズのファンタジーが再びファンの手に
「ハウルの動く城」で知られる作家、ダイアナ・ウィン・ジョーンズの人気シリーズ「大魔法使いクレストマンシー」が、原作者による新たな文庫化となり、11月11日に発売される。今回のリリースは、全7巻にわたるシリーズの第一歩であり、最初の上巻と下巻が同時に登場する。
新装版での再登場!
本作の文庫版の装画は、映画の新装版装画も手掛けたしまざきジョゼが担当しており、視覚的にも魅力的な仕上がりとなっている。物語は、クリストファーという少年を中心に展開し、魔法の世界への旅が描かれている。彼は強大な魔力を持ち、様々な冒険を繰り広げる。
解説も力強く、声優で作家の池澤春菜が担当。彼女はジョーンズの作品に対する熱い想いを寄せており、その言葉を通じて読者はさらに作品の魅力を感じることができるだろう。
物語のあらすじ
クリストファー・チャントは、幼少期から異なる世界に旅立つ特異な力を持っていた。彼の魔力に気付いた伯父のラルフは、その力を利用しようとする。一方、老いたクレストマンシーは、クリストファーに自分の後を継がせようとする。しかし彼が心を寄せるのは、異世界で出会った少女だけ。やがて、彼の力を狙う悪の勢力が現れ、クリストファーは新たな冒険に向かってゆく。
「クレストマンシー」という称号は、魔法の使用を監督する大魔法使いに与えられるもので、物語の中で彼は数々の事件に立ち向かうことになる。こうした魔法に関わる様々なエピソードが、クリストファーを取り巻く子供時代の出来事を通じて描かれる。
大切なキャラクターたち
物語には、クリストファーの両親や、彼の家庭教師、神秘的な女神、伯父の助手など多彩なキャラクターが登場し、物語をさらに豊かに彩る。特に、彼の心の拠り所となる少女「女神」の存在は、ストーリーに深みを与える重要な要素となっているはずだ。
文庫版シリーズ展開
今回の文庫化は、ダイアナ・ウィン・ジョーンズの作品を新たな世代の読者に届けたいという思いからスタートした。このシリーズは本国イギリスでも愛され、すでに日本でも20万部の売り上げを誇っている。今後、毎月新巻が刊行される予定で、2026年5月まで続く見込みだ。
著者の魅力
ダイアナ・ウィン・ジョーンズは、ファンタジー文学界においてその名を轟かせた作家で、オックスフォード大学ではトールキンに師事した経験を持つ。彼女の作品は、子どもたちだけでなく大人にとっても心の支えや刺激となり、何度でも読み返したいと思わせる力を持っている。また、彼女の物語は新たな希望や勇気を与えることができるため、特に厳しい時期にその価値は増す。
結び
これからの展開が待ち遠しい「大魔法使いクレストマンシー」シリーズ。ファンタジーの世界に浸りながら、クリストファーと共に新たな冒険を楽しむ機会をお見逃しなく。彼の旅が描く魔法の魅力を、ぜひ手に取って感じてみてください。