AIロープレ導入で新人セールスの育成効率を向上したサイバーエージェントグループ

AIロープレ導入の背景

株式会社サイバーエース（東京都渋谷区、代表取締役社長：西島大）は、AVITA株式会社（東京都目黒区、代表取締役社長CEO：石黒浩）が開発したアバターAIロープレ支援サービス「アバトレ」を、サイバーエージェントグループにおいて初めて導入しました。この革新的な取り組みは、新規顧客開拓を担当する新人セールスの育成において大きな成果を上げています。

これまで、社員の営業スキル向上を目指して、マネージャーによる直接指導が行われてきました。しかし、指導は時間を要し、複数回に分けて行う必要がありました。そのため、マネージャーの工数が圧迫され、社員の習熟度にもばらつきが生じることが課題となっていました。そこで、社員が均一な環境で効率的にスキルを身につけられるよう、AIアバターが一部のロールプレイングを担当することにしました。

導入成果の詳細

「アバトレ」を導入した結果、驚くべき成果が数値として現れました。新規提案を開始してから1年未満の社員の「初回アポイントから提案に至った案件比率」、すなわち提案化率は前クォーター比で160％に向上しました。更に、月に1名あたり16時間以上のマネージャーの指導時間が削減されたことで、効率的に重点業務に集中できるようになりました。

この成果は定量的なものだけではありません。マネージャーによるフィードバックの質も向上し、練習履歴や評価スコアを基にした客観的な成長データが整備されました。これにより、育成の平準化が進むだけでなく、マネージャーの業務負担も軽減されました。

体験者の声

実際に「アバトレ」を利用した若手セールス担当者からは、AIアバターとの対話を通じて問題点が明確になったとの声が寄せられました。例えば、担当Aは「AIアバターとの会話を通じて、自分の課題がはっきりした。これが改善のきっかけになった」と述べ、担当Bは「アバトレの自然な応対に驚いた。実践に近い状況でトレーニングができた」とその効果を語ります。

新たに導入されたシステムにより、マネージャー自身も「各自でロールプレイングができるので、工数削減につながった」と評価しています。管理画面でログの確認ができるため、フィードバックも容易で使いやすいとのことです。

今後の取り組み

サイバーエースでは、今後さらなる定量評価指標の整備と「アバトレ」の活用領域の拡大を予定しています。AVITAは、今回の取り組みの成果を基に、グループ内外での展開を進めていく考えです。アバターや生成AIの活用領域を広げ、研修や接客、案内など、さまざまな現場での実用化を推進します。

アバターAIロープレ支援サービス「アバトレ」について

「アバトレ」は、アバターと生成AIを用いて成果に結びつくロープレ支援サービスです。AIアバターが顧客役を務めることで、いつでもどこでも、現場の負担なく繰り返しロールプレイングを行うことが可能です。膨大なデータを必要とせず、簡単に高品質なロープレコンテンツを作成できるため、ユーザーはスキルレベルを把握しながら自主的にスキルを高めることができます。加えて、データを一元管理できるダッシュボード機能によって、従業員のスキルが可視化・分析され、育成ノウハウの組織的な共有となります。