佐賀のカーボンニュートラル
2024-07-22 22:06:21

佐賀の伝統産業が挑むカーボンニュートラルへの道

昨今、多くの産業で環境問題への関心が高まっていますが、佐賀市を拠点とするSAGA COLLECTIVE協同組合は、特に目立った取り組みを行っています。11社が参画し、2023年に公開した「サステナビリティレポート2024」では、300トン以上のCO2削減と600トンを超えるカーボンオフセットの実績が報告されました。これは、2070年度の環境目標に向けた大きな一歩です。

2021年度から活動が始まったSAGA COLLECTIVEは、「地域の環境を守り、未来の産業を守る」というビジョンのもと、伝統的産業を有する企業が集まっています。うれしの茶や有田焼、名尾和紙、鍋島緞通といった、いずれも歴史ある地場産業は、自然環境との共生を前提としています。これらの企業は、地域資源を活かしながら、持続可能な形でこの文化を引き継いでいくことを目指しています。

SAGA COLLECTIVEの取り組みの中で、特に注目すべきは環境保全の具体的な活動です。受け継がれた自然の恵みを守るため、各社はCO2の排出量を測定し、それに基づくクリエイティブな削減策を実施しています。その一環として、照明をLED化したり、再生可能エネルギーへの切り替え、さらには運用プロセスの見直しを行ったりと、方法は多岐にわたります。

実際、この2年間でSAGA COLLECTIVE全体のCO2排出量は303トンを削減し、18.7%の減少を達成しました。特に印象的なのが、514トンのカーボンオフセットが佐賀県の県有林のJクレジットを使用して行われた点です。この仕組みは、地域の自然が排出したCO2を吸収することで成り立っており、地域環境との相互作用を大切にしています。

また、11社のうち7社がカーボンニュートラルとなることを達成しています。残りの4社もSAGA COLLECTIVE全体の活動に対する排出量をオフセットしており、組織全体でのカーボンニュートラルを実現しています。

特に注目すべき取組みは、徳永製茶が手がけた脱炭素化です。代表の德永和久氏は、SDGsへの参加をきっかけにCO2排出量の把握を始め、自社の製茶プロセスの見直しを実施し、2030年度の目標であるNDC水準を7年前倒しで達成しました。その結果、約15トンのCO2排出量にまで減少させたとのこと。

さらに、地域社会への貢献も重要であり、SAGA COLLECTIVEはSDGsに関連するさまざまな勉強会を開催し、知識を深めています。これにより、各企業が社会的責任を認識し、持続可能な未来への意欲を高めています。

今後もSAGA COLLECTIVEは地域に密着しながら、カーボンニュートラルと地域の環境保全の取り組みをさらに強化していくことでしょう。それは地域の伝統を守り、次世代に引き継ぐための重要なステップなのです。私たちはこうした取り組みを通じて、持続可能な社会の実現に向けて努力し続けます。また、他の企業もこのような例に倣い、持続可能な未来を築いていくことが期待されます。


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会社情報

会社名
SAGA COLLECTIVE協同組合
住所
佐賀県佐賀市諸富町山領266-1
電話番号
0952-47-6112

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