電力調整機能を備えた新温度調節器「SCR HEATCON」の魅力

新たな電力調整の幕開け「SCR HEATCON」

株式会社河合電器製作所は、研究開発や試験の現場で求められる温度調節を効率的に行うための新製品「SCR HEATCON」をリリースしました。この製品は特にヒーターを利用する実験に特化しており、容易に電力を調整できる機能が搭載されています。

視認性と操作性を兼ね備えたデザイン

「SCR HEATCON」は、ボリュームつまみを使用したシンプルな操作で出力電力を調整可能です。出力電圧は自動で変換され、デジタル電圧計によって瞬時に確認できます。これにより、従来のように複雑な機材を用意する必要がなく、ヒーター本体、SCR HEATCON、電線だけで実験が開始できます。電気に不慣れな方でも安心して使用できるため、研究開発における時間短縮と安全性向上に寄与します。

軽量・コンパクトで持運びも便利

「SCR HEATCON」のサイズは250㎜×224㎜×250㎜、重量はわずか4㎏で非常に軽量です。このため、研究者や技術者が現場で頻繁に持ち運ぶ際も負担にならないのが嬉しいポイントです。省スペース化にも一役買い、さまざまな環境で気軽に使用できるよう配慮されています。

一体型の機能で効率的な試験が可能

この製品には、温度調節器、電力調節器（サイリスタ）、デジタル電圧計、ブレーカー、ヒューズが組み込まれており、専門的な機材を用意せずともヒーター、電源、センサーを接続するだけで使用することが可能です。さらには熱電対だけでなく、測温抵抗体も使用でき、多様な試験に応じた対応が求められます。出力される電力（W）は0～98％の範囲で調整でき、細やかな制御が実現されています。

多様な用途と実績

「SCR HEATCON」はヒーター関連の試験での使用が想定され、特に昇温速度の比較や必要熱量の検討に役立ちます。実際の例としては、ヒーターを用いた結露防止装置の性能試験が挙げられます。過剰な電力をかけてしまうと、コストやサイズ、電気代に影響が出るため、最適な電力を調節する必要がありました。

このような試験では従来はボルトスライダーなどの機材を持ち込む必要がありましたが、「SCR HEATCON」は電力調整が簡素化され、安全かつ効率的な試験のお手伝いをしています。

便利な付加機能

「SCR HEATCON」はスロースタート機能を備え、一気に電力をかけるのではなく、徐々に負荷をかけることによってヒーターの寿命を延ばします。さらに、タイマー機能も搭載しているため、試験時間の管理が容易になり、リレーなどの外部機器を必要とせずに済みます。

まとめ

「SCR HEATCON」は、今後の研究開発の現場に革新をもたらす可能性を秘めています。私たち河合電器製作所は、1929年の創業以来、熱技術に関する経験を生かし、さまざまな社会課題に対して持続可能なソリューションを提供していきたいと考えています。新しい温度調節器がもたらす便利さと効率性を実感してみてはいかがでしょうか。