鳥取の誇り、本格米焼酎「倉吉」が栄冠を手に
鳥取県倉吉市の松井酒造合名会社が手掛ける本格米焼酎「倉吉」が、イギリスで開催された権威ある酒類品評会「International Spirits Challenge 2024」(以下、ISC)にて、Shochu部門でゴールドメダルを受賞しました。この受賞は、米焼酎「倉吉」の品質の高さと独自の製造技術が認められた結果です。
受賞に至るまでの道のり
「倉吉」の創作は、2021年秋に始まりました。「さらに美味しい焼酎を」、「もっと幅広い方に楽しんでもらいたい」という想いの下、研究・開発に約2年の歳月をかけて完成しました。特に注目すべきは、日本初の減圧蒸溜法を用いている点です。この方法により、低い温度(35度)で蒸溜することが可能となり、米の持つ香りや風味を最大限に引き出すことができました。
特許取得の独自技術
倉吉の蒸溜所では、特許を取得した減圧蒸溜機を使用し、通常の蒸溜よりもはるかに低温での製造が実現しました。これにより、お米本来の香りを損なうことなく、それぞれの成分を巧みに守ることが可能です。さらに、雑味成分が抽出される前に蒸溜が終わるため、すっきりとした飲み口に仕上がっています。この結果、生まれた香りはまるでパイナップルのようにフルーティーでありながら、単なる甘さだけではなく、奥深さとバランス感を兼ね備えています。
受賞の喜び
受賞した瞬間、松井酒造の関係者たちには大きな喜びが広がりました。「構想から約2年かかって完成させたこの逸品が世界で評価されたことは私たちにとっても大きな誇りです。今後も、更なる高みを目指して精進します」と、松井酒造の代表者は語っています。また、同じく山陰ハイボールと大山ハイボールがPre-Mixed Drinks部門でシルバーメダルを受賞したことも嬉しい報告として挙げられました。
今後の展望
鳥取から世界へ、そのビジョンを掲げる松井酒造は、今後も多様な商品開発に挑むとともに、これまでの成功に満足せず、新たな価値を提供していく所存です。コロナ禍の影響を受けながらも、焼酎文化の裾野を広げることを目指しています。
さらに、一般消費者に手に取りやすい価格設定を行い、炭酸割りなどで楽しむ新たな飲み方を提案しています。このようにして、五感で楽しめるお酒作りを追求し続ける姿勢は、多くの人々に愛される理由の一つと言えるでしょう。
ISCの権威
「International Spirits Challenge」は、今年で29回目を迎える権威ある酒類品評会で、世界77カ国から数千種類の酒類がエントリーします。厳しい審査過程を経て選ばれるダブルゴールド、ゴールド、シルバー、ブロンズメダルは、酒類の品質を証明するものとして業界内外で高く評価されています。
まとめ
本格米焼酎「倉吉」のゴールド受賞は、日本の酒文化に新たな一石を投じるものです。米焼酎の未来を切り拓くとともに、地域の名産品としての価値を再発見する機会ともなりました。これからも、松井酒造の挑戦に注目していきたいと思います。これから「倉吉」を是非ともご賞味ください。