千住スプリンクラーの次世代型DX工場プロジェクト
千住スプリンクラー株式会社(本社:東京都足立区)は、株式会社INDUSTRIAL-X(本社:東京都港区)と共に、デジタルツイン技術を活用し、次世代型DX工場プロジェクトを推進しています。このプロジェクトの核心となるのは、PROMPT-X社の時系列データベース「CLOUDSHIP®」と、ノーコードでデータ分析が可能な「RealBoard®」です。
プロジェクトの背景
千住スプリンクラーは、日本国内で消火用スプリンクラーヘッドの市場でトップシェアを持つ企業です。同社は2025年7月に「SP-X(Sprinkler Transformation)」を掲げてDXプロジェクトをスタートさせました。実際の製造現場の経験とデータに基づく意思決定を融合し、より効率的な生産体制を確立することを目指しています。
CLOUDSHIP®およびRealBoard®の役割
「CLOUDSHIP®」は、IoTセンサーデータや設備稼働ログ、環境データなど様々なOTデータを、高速で記録・処理することができる商用データベースです。これにより、年間約5億件の稼働データが蓄積され、リアルタイムでの稼働状況の可視化が達成されています。
一方で「RealBoard®」は、プログラミング不要でブラウザ上でデータの可視化および分析が可能です。これにより、導入企業は自社の業務要件に合わせたダッシュボードをカスタマイズできるため、データを簡単に読み解くことができます。
実施されたシステム
千住スプリンクラーの丸森工場および柴宿工場では、約150台の製造設備からデータが集まり、これが「CLOUDSHIP®」を通じて管理されています。このデータは、「RealBoard®」を利用し、現場エンジニアと経営層が同時にアクセスすることが可能となり、生産性の向上に寄与しています。
特にこのプロジェクトでは、短期間でデータを可視化し、現場と経営層の意識を一致させる手法が取られています。プロジェクト開始から数ヶ月で、現場とデータ分析側の連携が強化され、稼働監視ダッシュボードが構築されました。当初は、解析スピードやリアルタイム性が問題視されていましたが、初期段階の導入によって迅速な対応が可能となりました。
DX導入の効果
主な効果として以下の点が挙げられます。
- - 稼働状況のリアルタイム監視: 全設備の稼働具合を瞬時に把握できるため、問題発生時にも迅速な対応が可能です。
- - データ分析に基づく意思決定: 蓄積データを基に、現場側での意思決定が可能です。
- - 原価情報の算出: 実績データが原価管理に活用され、経営効率の向上に寄与します。
今後の展望としては、このデータを活用したKPIダッシュボードの拡充や、AIを用いた需要予測・生産計画の最適化が挙げられています。
まとめ
千住スプリンクラーは、デジタルツイン化に向けて真剣に取り組んでおり、その結果、製造業のあり方を一新する環境が整いつつあります。「CLOUDSHIP®」と「RealBoard®」は、このプロジェクトの中心であり、現場エンジニアの生産性向上や経営の効率化を実現するためのキーになるでしょう。これからも同社は、データを通じて製造現場の革新を推進していくと考えられます。