新学期、不安抱える子どもたちの実態とその対策
新学期は多くの子どもたちにとって、新しい環境への期待と同時にさまざまな不安を伴う時期です。アクトインディ株式会社が運営する「いこーよ」は、全国のお出かけ施設やレジャー施設に向けた情報を提供する中で、子どもたちが新学期に抱える心配ごとを調査しました。この調査では、全国の子どもたちの声が反映されており、親たちが直面している子どもたちの不安の実態を浮き彫りにしています。
子どもたちの不安、半数以上が感じている
今回のアンケートから明らかになったのは、57%の子どもが新学期に何らかの不安を抱えているということです。具体的には、「とても不安を感じている」と回答したのは16%、さらに「少し不安を感じている」が41%に上りました。年齢が上がるにつれて、これはさらに顕著になる傾向があり、特に9歳以上では7割以上が不安を感じている結果となりました。つまり、新学期を迎えるたびに、子どもたちが不安を感じる割合が増しているのです。
年齢による不安の違い
調査を年齢別に見ると、0〜2歳の子どもたちは、入園や入学を迎えることによる変化を実感しにくいため「とても不安」と感じている割合は20%でした。しかし、3〜5歳になると、生活リズムや集団生活にも慣れてきたため、「とても不安」と感じる子どもは6%にまで減少します。ところが、6歳以上になるとこの傾向は逆転し、6〜8歳で61%が何らかの不安を感じ、さらに9〜12歳では74%という高い数字が示されました。特に中高生になると、思春期特有の人間関係や学業のプレッシャーへと不安が移行していくことがわかります。
人間関係の不安が上位に
新学期に特に不安を感じている要因について尋ねたところ、最も多くの子どもたちが心配していることであったのは「担任の先生との相性」で、これに46%が回答しました。また、「どんな同級生が同じクラスになるか」や「仲の良い友達とクラスが分かれるかもしれない」という心配も多く、友人関係が大きなストレスになることが浮き彫りになりました。それに続いて「新しく仲の良い友達ができるか」ということも、多くの子どもたちが気にするポイントです。
教育と不安の関係
勉強に関する不安も存在しており、「新しく勉強する科目があること」や「勉強の難易度が上がる」といった点が挙げられていますが、それよりも何よりも、まずは「誰とどんな関係を築くか」が最大の心配事として捉えられているようです。新学期のクラス替えなど、学びの内容が変わることだけでなく、人間関係が変わることが、子どもの学校生活全体に大きな影響を与えることを示唆しています。
まとめ
今回の調査では、どの年代の子どもたちも、新学期についての不安を抱えていることが明らかになりました。特に、担任の先生との相性は、とても重要な要因であると考えられます。新しい環境に踏み出す際には、信頼できる大人との関係や仲間とのつながりが、子どもたちに安らぎを与える要素になるといえるでしょう。保護者は、日々子どもたちの気持ちに寄り添いながら、十分なサポートを行うことが求められています。大人たちが子どもたちの不安に気づき、受け入れ、共に寄り添うことが、安心した新たなスタートを切るために大切な心がけであると考えられます。