SPACECOOLの実験結果
2025-05-21 14:19:39

放射冷却素材「SPACECOOL」実証実験結果が示す省電力の可能性

放射冷却素材「SPACECOOL」の効果的な活用法



東京都交通局がスタートアップ企業SPACECOOL株式会社およびロンシール工業株式会社と連携し、放射冷却素材「SPACECOOL®」を用いた実証実験を実施しました。この実験は、東京都品川区にある都営バスの品川自動車営業所で行われ、営業所の電力消費削減の可能性を探求したものです。この取り組みは、特に猛暑の影響を受けやすい夏季において重要な意味を持っています。

実験の内容と目的



実験は、2024年5月1日から9月30日までの期間に行われました。その目的は、SPACECOOL防水シートを自動車営業所の屋上に施工し、放射冷却素材の効果を実証することにあります。この素材は、昼間の直射日光を効果的に反射し、建物内部の温度上昇を抑える特性を持っています。

具体的には、営業所の屋上にこの素材を施工することで、屋内の冷房効率を向上させ、電力消費の減少を図る狙いです。実験には、SPACECOOLの防水シートだけでなく、従来の遮熱防水シートも使用し、比較検討が行われました。

実施場所と条件



この実験は、品川区北品川に位置する「都営バス品川自動車営業所」で実施されました。この地は、都市部の特性を持つため、屋上温度の上昇が特に影響を与える場所であり、実証実験のデータ収集には元々適した環境です。

実験結果



実験の結果は明確です。営業所の使用電力が低減していることがデータにより証明されました。また、令和6年8月の屋上の平均表面温度は、従来品との比較で約7℃も低下していることが確認されました。この結果は、放射冷却素材がどれほどの効果をもたらすかを示しており、今後の実用化への期待が高まります。

期待される効果



SPACECOOLの導入により、東京都交通局では営業所の電力使用量を削減できる見込みです。これにより、経済的なメリットだけでなく、環境にも優しい施策としての役割を果たすことが期待されています。また、他の公共交通機関や民間の施設における導入が進めば、さらなる省エネ効果が見込まれるでしょう。

この実証実験は、放射冷却技術の有効性を裏付ける重要な一歩であり、今後の持続可能な社会の実現に向けて、さらなる進展が期待されています。未来の都市環境において、SPACECOOL素材のような革新的な技術がどのように広がっていくのか、今後の展開に注目が集まります。


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会社情報

会社名
東京都
住所
東京都新宿区西新宿2-8-1
電話番号
03-5321-1111

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