大阪・関西万博での海の未来をつなぐプロジェクト
2025年10月に閉幕を迎える大阪・関西万博。そこで九州の地域は、海洋プラスチックごみ問題に真正面から向き合い、未来の海を支える取り組みを発信しています。特に注目されるのが、NPO法人唐津Farm&Foodが主導するプロジェクトです。
プロジェクトの背景にある共創の精神
唐津Farm&Foodは、対馬市、金沢美術工芸大学、SARAYA株式会社と協力し、「BLUE OCEAN DOME」において「対馬ウィーク」を開催しました。子供たちの作った「波絵馬」を展示するなど、地域の学生や市民との共創を促進しています。このプロジェクトでは、海の未来を考えると同時に、廃棄物の削減と持続可能な社会づくりにも寄与しています。
子どもたちの声を集める波絵馬
会場では、実際に対馬の海岸で回収したペットボトルキャップを使用し、再生した波形の絵馬に懸ける「海への願い」が約300枚展示されました。来場者や子供たちが望む海の未来を反映したこの体験型イベントは、まさに廃棄物に触れ、学び、行動するきっかけを与える場となりました。
高校生の活躍が輝く
さらに、唐津南高校の「虹ノ松原プロジェクトチーム」は、TEAM EXPO Pavilionにて「唐津南式 循環共生サイクル」を発表し、地域の循環型社会モデルを世界に発信しました。この発表は、高校生たちが地域の持続可能な資源を利用して作り上げたものであり、今後の取り組みへの期待を感じさせるものでした。
九州探検隊の栄誉
万博の閉幕日である2025年10月13日には、「九州探検隊」がSDGs賞を受賞しました。地域の有志チームや唐津Farm&Foodとともに、海洋プラスチックごみ問題に対し継続的に取り組んできた姿勢が評価されました。この受賞は、九州地域の市民と学生間で築かれた連携が国際的な舞台でも認められたことを意味します。
未来へ向けた事業の継続
唐津Farm&Foodは、今後も海の持続可能性や環境教育に向けた取り組みを継続していきます。プラスチックリサイクルやアップサイクル製品の制作を通じ、地域資源の循環とネイチャーポジティブな未来を目指します。彼らが展開するこのプロジェクトは、九州から世界に向けて海の未来をつなぐ重要な一歩となることでしょう。
まとめ
大阪・関西万博での唐津Farm&Foodの活動を通じて、九州地域の市民や学生たちが協力し海の未来を見据えた取り組みが展開されています。「海への願い」を掲げるイベントやプロジェクトは、今後も持続可能な循環型社会の実現に向けた重要な役割を果たすことが期待されます。