チーズ「コンテ」の魅力
2021-08-05 15:38:46

フランス生まれのチーズ「コンテ」の多様な魅力とは?

フランス生まれのチーズ「コンテ」の魅力



フランスのジュラ山脈で作られる熟成ハードチーズ、コンテ。1,000年以上の歴史を持ちながら、今なお自然で豊かな風味を保っているこのチーズは、添加物を一切使わないナチュラルな味わいが魅力です。特に、コンテはフランス産AOP(原産地呼称保護)チーズの中で最大の生産量を誇り、2020年だけでも約69,000トンが生産されました。朝食からおやつ、さらには料理やワインのおつまみとして、幅広い世代に愛されています。

コンテの故郷と多様性



コンテはフランス東部のジュラ山脈一帯で製造されており、その地は2,300平方キロメートルの限定生産地です。標高は200メートルから1,500メートルにわたり、自生の草や植物が豊富に生育しています。これにより、単一の巨大生産地にもかかわらず、作られるコンテは季節や熟成期間に応じてまったく異なるアロマや風味を持ちます。

チーズのスペシャリストであるデグレ氏は、日本での十年の経験を持ち、「世界最優秀フロマジェコンクール2015」で受賞した後、帰国して自身のチーズショップを開店しました。彼は故郷で撮影したビデオや写真を用いて、コンテの多様性や魅力を紹介しています。

テイスティングの楽しみ



最近行われたテイスティングイベントでは、以下の3種類のコンテが比較されました。これにより、コンテの異なる風味を実際に体験することができました。

1. 若めの冬作りのコンテ(2020年2月製造)
冬の間に牛が干し草を食べて作られたこのコンテは、アイボリー色で、ミルクの風味が豊かです。白ビールやにごり酒との相性が抜群で、蜂蜜やジャムとの組み合わせもお薦めです。

2. フルーティーな夏作りのコンテ(2019年8月製造)
夏に放牧された牛のミルクを使って作られ、植物由来のカロチンで黄色がかったこのコンテは、アプリコットや柑橘系のフルーツのアロマが豊かで、熟成によるアミノ酸の結晶も見られます。シャンパーニュや白ワイン、日本酒とのペアリングが楽しめます。

3. 長期熟成された冬作りのコンテ(2018年12月製造)
深い旨味を持ち、余韻が長く残るこのコンテは、複雑なアロマが豊富です。ウィスキーやジュラ地方の黄色ワイン、苦味があり酸味も感じられるIPAビールとも相性が良いです。

コンテとの相性抜群なおつまみ提案



デグレ氏はまた、コンテと一緒に楽しむとよいおつまみの提案も行いました。以下がその一例です。
  • - コンテとキャラメル、黒胡椒がけ
ウィスキーや黒ビールにぴったりです。
  • - コンテとチョリソー、ローズマリー風味
この組み合わせはビールや赤ワインと相性が良好です。

伝統と地域の魅力を伝える



コンテチーズ生産者協会のオーレリア・シミエは、チーズの長い歴史について触れ、コンテが夏のミルクを冬まで保存するために作られ始めた経緯を説明しました。彼女は、地域の農家による伝統的な製法を守り続けている点も強調しました。将来、対面で地域の人々と直接会えることを楽しみにしていると述べ、コンテの故郷を訪れることを提案しています。

今後もコンテチーズ生産者協会は、こうした活動を通じて、日本の皆さまにコンテの魅力や多様性を伝えていく予定です。

会社情報

会社名
コンテチーズ生産者協会
住所
39800 POLIGNY France
電話番号

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