製造業の未来を見据えた「CADDi AI未来会議」が成功裏に開催
2026年3月3日、製造業のデジタル変革に挑むキャディ株式会社が主催した招待制カンファレンス「CADDi AI未来会議」が東京のグランドニッコーにて行われました。このイベントには、製造業経営層から500名以上が集い、AI活用を通じた経営改革の可能性を探る機会となりました。
背景と目的
近年、生成AI技術の進化が進む中、製造業界においてもAI導入への期待が高まっています。しかし、具体的な活用イメージや成功事例を持っている企業はまだ少なく、経営層はどのようにAIを自社に取り入れるか悩む場面が多いのが現状です。このような背景の中、キャディ株式会社は、製造業の経営者同士が直接対話し、他社の成功事例を共有する機会を設けることを目的として、完全招待制のカンファレンスを開催しました。
基調講演の内容
当日の基調講演では、キャディ株式会社のCEOである加藤勇志郎氏が登壇。「AIやソフトウェアとは、従来の設備投資とは異なる観点で考えるべき」と述べ、「コンパス」と「ベット」という新しい投資基準を提案しました。「コンパス」とは、企業が目指す長期的な方向性を示すもの。一方で「ベット」とは、その方向性を実現するためにリソースを投資することを意味します。この考え方は、企業が不断に検証と学習を繰り返し、自らの経営判断を進化させるためのアプローチとして注目されました。
実践的な声
また、セッションでは製造業の現場からの実践的な声も紹介されました。例えば、住友重機械工業の副社長、荒木達朗氏は「CADDiを用いた生産性改善が進行中」と語り、富士油圧精機の剱持卓也氏は「AIを道具として活用し、会社の機能を維持している」と実体験を通じた提案を行いました。
パネルセッションにおける議論
さらに、早稲田大学の入山章栄教授と参議院議員の安野貴博氏によるパネルセッションでは、AI時代における組織変革の重要性について議論されました。特に「現状維持バイアス」を打破し、柔軟な判断を行うための「アジリティ」が求められると強調されました。安野氏は「特定のAIツールに固執するのではなく、複数のAIを使いこなす環境が必要」と述べ、その重要性を再確認しました。
経営者ラウンドテーブル
この会議の独自の特徴として、経営者同士が自由に意見交換できる「経営者ラウンドテーブル」を設け、参加者からは「多くの気づきを得た」という声が続出しました。この意見交換の場が新しいアイデアや施策の芽生えとなることが期待されます。
未来の展望
最後に、キャディ株式会社は2026年8月4日に「CADDi UNLEASH2026」を開催することを発表しました。このイベントは、より多くの製造業経営者が集まる場となり、AI時代における日本の製造業のポテンシャルを引き出すことを目的としています。
製造業界におけるAI活用が進む中、日本企業が持つ独自の強みを活かし、未来の製造業の姿を描くことが求められる時代になりました。今回のカンファレンスは、そのための重要な一歩となったことでしょう。