広島国際大学(学長:清水壽一郎)の社会福祉学科の学生たちが、新たな取り組みで注目を集めています。それは、被爆樹木の剪定枝を活用した「平和継承と共生社会の実現」をテーマにした体験型イベントです。イベントは、2025年12月13日に広島の本通商店街にある「ソーシャル・ハブ・アンジー」で行われ、多様な市民や観光客が集まる場を創出します。
このプロジェクトは、「地域がキャンパス」として社会福祉を学ぶ上での実践的なものです。学生たちは、障害者就労継続支援を行っている「アンジー・ジャパン」と、難病当事者の支援を行う「広島難病団体連絡協議会」と協力し、地域住民と国内外の観光客が交流できる場所を目指しています。この共同作業を通じて、彼らは差別や偏見のない社会の実現に向けた新たな活用法を模索中です。
特に注目されるのは、被爆クスノキの剪定枝を用いて製作されるアイテムです。学生たちは木工加工を行い、直径3~6センチ、厚さ1センチのキーホルダーや、香りを拡散するグッズなどを作成しました。それぞれのアイテムには「1945.8.68:15HIROSHIMA」という刻印が施されています。そして、イベント会場には高さ約2メートルのクリスマスツリー型メッセージボードが設置されます。来場者は、平和への思いをメッセージに記入し、その後自身の思いを込めた木工品がプレゼントされる仕組みです。
この取り組みによって、参加者は「被爆樹木の継承者」となることを期待されます。被爆樹木という歴史的な背景を持つ素材が使われ、平和へのメッセージが込められたアイテムを持ち帰ることができることから、参加者はその体験を通じて新たな平和の意義を感じることができるでしょう。また、このイベントは、障害を持つ方や難病当事者とも交流することで、コミュニティの一体感を高めることを目指しています。
広島でのこの特別なイベントは、未来に向けた平和継承の一環として、多くの人々にとって心に響く体験となることでしょう。地域での関わりやコミュニティ形成の重要性を再確認する貴重な機会となることを期待しています。
イベント概要
- - 日時:2025年12月13日(土)11:00~15:00
- - 場所:ソーシャル・ハブ・アンジー(広島市中区紙屋町2-3-24)
この機会に、ぜひ多くの方が参加し、新しい形の平和を共に考える場となることを願っています。