製造業向けクラウドCADDi Drawerに新機能「ドキュメント機能」登場
キャディ株式会社が提供する製造業データ活用クラウドCADDi Drawerに、新機能「ドキュメント機能」が追加されました。この機能は、製造業界における情報の効率的な管理と活用を可能にするものです。
新機能実装の背景
製造業では各工程で膨大な量の文書が生成されます。これらの文書は、各部署間での有効活用が求められていますが、実態としては個別に管理されていることが多く、必要な情報を探すのに時間がかかることが問題視されています。特に、製品設計や開発の初期段階から生産や保守に至るまでの情報をうまく活用できていないケースも多数存在します。
たとえば、特定の関連文書を探し出す際には、知識のある人に問い合わせをしたり、商品番号を明確に特定する必要があります。これにより、情報の検索や活用に多くのコストと時間がかかるため、QCD(品質・価格・納期)に基づく改善活動が進みづらいのが現状です。
この課題を解決するために、キャディはAIを利用して、図面と関連文書を自動的に関連付ける新機能の開発に至りました。
機能詳細
新たに搭載された「ドキュメント機能」は、AIを活用した高度なテキスト解析と画像認識技術によって、図面と関連文書を自動でリンクします(特許出願中)。これにより、例えば形状が類似した図面に関連する工程情報や不具合情報の文書も簡単に探し出せるようになります。
かつては数十分から数時間を要した検索が、今では数秒から数十秒で実行可能となります。この検索時間の短縮は、設計プロセスの生産性を大きく向上させる効果があります。基礎設計や詳細設計時に、この機能を使用することで過去の設計変更履歴や不具合情報を参照しやすくなり、設計の質の向上や手戻りの減少を実現します。
この機能を導入した企業の一例では、検査関連書類の検索時間が1/21以下にまで削減され、業務の効率化に大きく貢献しています。
現在、対応するファイル形式にはPDF、TIFF、PNG、JPEG、JPGが含まれています。
機能イメージ
ドキュメント画面
この機能では、ドキュメントを検索したり、サムネイルで内容を確認したりすることができます。もしファイルが複数ページにわたる場合、サムネイルには1ページ目が表示されます。
ドキュメント詳細
ユーザーは、ファイルの全ページを確認することも可能です。
開発者チームコメント
開発チームは次のように述べています。「製造業の現場では、多種多様な文書が各所に散在し、情報の検索に多くのリソースを消費しています。従来の手動では難しかった、多量の文書を紐づける作業をAI技術を駆使することにより、図面との関連付けを可能にしました。この進化により、過去の情報を素早く参照できるようになり、生産性が向上します。」
CADDiは今後もユーザーの声を反映しながら、さらなる機能拡充を進めることを約束しています。
CADDi Drawerについて
CADDi Drawerは、構造化・統合されたデータを利用し、様々な部門で横断的にデータ活用を行うことができるアプリケーションです。高速キーワード検索により、必要な情報にすぐにアクセスできるので、データに基づく意思決定が可能になります。この機能は、経営上の課題解決に直結する力を持っています。
キャディ株式会社は、「モノづくり産業のポテンシャルを解放する」を企業ミッションに掲げ、製造業AIデータプラットフォーム「CADDi」を提供しています。
日本を含む4カ国で事業を展開し、製造業の革新を図っています。すでに257.3億円の資金調達を実現しています。