学生たちの努力が地域に実を結ぶ
新潟県にある伝統文化と環境福祉の専門学校では、伝統建築技術を学ぶ学生たちが地域の神社再建に向けた大きな一歩を踏み出しました。2024年11月24日に行われた二宮神社の新嘗祭において、代表学生が新潟県神社庁から感謝状を受け取るという栄誉に輝きました。これは、同校の伝統建築学科の3年生が実習の一環として行った『二宮神社社殿並びに覆屋』の寄贈によるものです。
二宮神社の歴史と火災
二宮神社は、約800年前に佐渡に流された順徳上皇の第2皇女である忠子女王を祀る歴史ある神社で、佐渡市の有形文化財、能舞台を擁しています。しかし、2021年11月に発生した火災で本殿が全焼し、2023年8月にも再び火災が起こり、能舞台も失われるという悲劇に見舞われました。このような状況に地域の住民たちは深い悲しみに沈んでいました。
学生たちの意義ある取り組み
そうした中、当校では12年間にわたり地域の社寺の修繕に取り組んできた経験が評価されました。ウッドデザイン賞2023の奨励賞を受賞した「一間社流造社殿」を、本殿として寄贈することが決まりました。この寄贈本殿を風雨から守るための覆屋は、伝統建築学科の3年生により2024年の春から夏にかけて建てられました。
感謝状授与の瞬間
二宮神社の新嘗祭は地域の大切な行事であり、その場での感謝状授与は学生にとって大きな励みとなりました。感謝状は、覆屋工事の実習を担当した学生の代表に対して授与され、地域の人々に喜びをもたらした彼らの努力が認められた瞬間でもありました。学生たちは、自らの学びが地域への貢献につながったことを実感しました。
伝統建築学科の今後の展望
伝統建築学科では、今後も社寺建築物を通じた実習を続け、地域文化の維持と発展に寄与していく旨を改めて宣言しています。地域の未来を築く経験を積むことで、学生たちは次世代の伝統的な建築技術を受け継いでいくでしょう。
当校について
伝統文化と環境福祉の専門学校は、佐渡島をフィールドにし、真の社寺での実習や公務員インターンシップ、ITスキルの企業連携など、多岐にわたる学びを提供する総合専門学校です。今後も地域に根ざした教育を続け、豊かな文化の伝承に貢献していきます。