渋谷レックス、日経ニューオフィス賞を再受賞し発展を示す

渋谷レックス株式会社が日経ニューオフィス賞を再受賞

福島県福島市に本社を置く渋谷レックス株式会社が、第38回日経ニューオフィス賞にて「東北ニューオフィス奨励賞」を受賞した。この受賞は、同社の新しいオフィス環境の進化を象徴するものとなっており、2015年に続く再受賞となる。

日経ニューオフィス賞について

日経ニューオフィス賞は、日本経済新聞社と一般社団法人ニューオフィス推進協会によって主催され、先進的なオフィスの設計と運用を評価するための賞である。渋谷レックスの「リモデルオフィス1+2階」は、2022年にリニューアルされたもので、特に1階に加え、アートを取り入れた2階の設計が高く評価された。さらに、両フロアをつなぐ階段にもアートが施され、視覚的にも楽しめる空間となっている。

表彰式は2025年9月18日に仙台市で行われた。この賞を受賞するのは難易度が高く、過去の受賞歴がある会社が連続で受賞することは稀であるため、渋谷レックスの評価がいかに高いものであるかを示している。

オフィスリニューアルの背景

渋谷レックスは、1951年に設立され、菓子の卸売業を主な事業とする会社だ。70年以上の歴史を持つ同社では、創業当初から蓄積された「お菓子に関するノウハウ」を基に、新たなビジネスモデルを打ち出している。リニューアルは、中長期ビジョン「チャレンジする風土の継承」に基づき、社員が主体的に働ける環境を提供することを目的として進められた。

特に、会社の従業員のうち約65%を占めるパート従業員も含めた全員の主体性を引き出すことが重要とされており、この方針が新しいオフィスデザインに反映されている。1階のリニューアルを通じて得られた手応えを踏まえ、2階のデザインにも活用されている。

行動指針「GROW×GLOW UP」

新しいオフィスのコンセプトは、全従業員の思いを集めた中長期ビジョンの深化を図るものである。行動指針「GROW×GLOW UP」は、社員が成長し輝くための道しるべとして設定されている。このビジョンは、言葉、場所、視覚の三つの側面から具現化されており、社員の意識改革とコミュニケーション活性化を促進することを目的としている。

1. 言葉: 従業員が話し合って作成した10の行動指針を掲げ、オフィスに体現しようとしている。
2. 場所: 毎日使うオフィスの名称を行動指針に基づいて改名し、日常的に意識されやすくした。
3. 視覚: 行動指針を可視化したキャラクターアートを導入し、従業員の目に触れる機会を増やしている。

共創空間の実現

プロジェクトのなかで、全従業員が参加し共に創り上げる「共創プロセス」が重視されている。オフィス内の各所に行動指針を明確にし、親しみやすい形で伝えていく試みは大きな成果を上げている。また、プロジェクト担当者からは、新たなオフィスは「単に新しいだけでなく、働くことができる居心地のよい空間」であると評価されている。

まとめ

渋谷レックスのこれまでの取り組みは、常に挑戦し続ける姿勢を維持し、オフィスが「人を育てる場所」となることを追求している。この度の受賞は、最新のオフィス環境が従業員の成長を支える場であることが評価された結果といえるだろう。今後も引き続き、社員がより快適に働ける空間づくりを進めていくことが期待されている。