グルテンフリー生活の現状と実施意向
近年、健康やダイエット、アレルギー対策として注目されるグルテンフリー生活ですが、実施している人の割合は約6%にとどまっています。マイボイスコム株式会社が実施した2024年12月の調査結果を元に、実施理由や意向について詳しく見ていきます。
1. グルテンフリー生活の実施経験
調査によると、グルテンフリー生活を実施している人は約6%で、特に女性では10代から40代、70代まで幅広い年齢層で8~9%の実施率が見られました。また、過去に実施したことがあるが現在は行っていないという回答者は2.8%で、特に10代と20代ではやや高い傾向がありました。
2. 実施理由
この調査では、グルテンフリー生活を実施している理由についても尋ねています。「腸内環境の改善が期待できる」という回答が36.5%と最も多く、次いで「血糖値の上昇を防ぐ」と「小麦製品を摂取すると体調が良くない」ことが各20%台で続きました。また、特に女性の30代から40代においては、「小麦製品を摂取すると体調が良くない」という意見が多く見られました。加えて、「ダイエットに良い」という理由も挙げられており、過去に実施したが現在は行っていない人は、その多くがダイエット目的であったことが明らかになりました。
3. 実施手段
実際にどのようなことを行っているのか、実施経験者への質問では「小麦粉の代わりに米粉を使用した製品を食べる」が50.4%、その次に「主食をお米にする」が46.0%といった結果が得られました。また、料理を作る際に小麦粉の代用品を用いるという意見も30%を超えています。
4. 今後の実施意向
今後グルテンフリー生活を実施したいと考えている人は全体の1割強と少ない結果が出ています。特に若者層にこの意向が高く見られました。現在実施中の人では8割近くがポジティブな意向を示し、過去に実施していた人でも4割強が今後も続けたいと考えています。一方で、グルテンフリー生活を実施したくないという意向は約56%です。この数字は2021年の調査に比べて増加しており、「実施したくない」との理由が強く見られるのが印象的です。
5. グルテンフリー生活に対するイメージ
グルテンフリー生活に対するイメージの中で多かったのは「好きなものが食べられない」との回答で、これが23.3%を占めています。他には「なんとなく健康によい」という印象や「グルテンフリーの食材を用意するのが面倒」という意見も多数ありました。また、グルテンフリー生活を実施することで得られる健康効果については実施者が前向きな一方で、実施したくない人からは「好きなものが食べられない」や「ストレスがたまる」との理由が上位に上がっています。
まとめ
この調査結果から、グルテンフリー生活は今や多くの人に認知されているものの、実施する人は少なく、意向を持つ人も限定されていることが伺えます。健康や肌荒れ改善などの期待から興味を持つ人々がいる一方で、手間や好きなものを諦めなければならないというストレスから碩試との選択をためらう人が多いことも事実です。
このようにグルテンフリー生活の普及には、情報の発信や実施が容易になる環境整備が不可欠と言えるでしょう。