シニア層のモチベーションと上司の評価に関する調査
2024年の日本の65歳以上の人口は約3,600万人、つまり、全体の29.3%を占めています。これを受けて、シニア層の労働市場での重要性がますます高まっています。今日、55歳以上の従業員が職場の約3人に1人を占めるという状況は、この年齢層の雇用機会の重要性を物語っています。
株式会社JTBコミュニケーションデザイン(JCD)のワーク・モチベーション研究所は、シニア層のモチベーションと上司からの評価に関する調査を実施しました。この調査では、55歳以上をシニア層と見なし、実際の職場の状況に即したデータを収集しました。ここでは、その主な調査結果を見ていきます。
調査の概要
調査は、シニア層本人とシニアを部下に持つ管理職を対象にした2つの部分で構成されています。それぞれの結果を、「働くシニアのモチベーションの現状」と「上司から見たシニアのモチベーション」の2つに分けて提示しています。
シニアのモチベーションの現状
1.
定年2年前のモチベーション低下
定年まで残された年数によってモチベーションに違いが見られ、特に「定年まであと2年以下」の層では、モチベーションが低下する傾向がありました。これに対し、「再雇用または勤務延長で2年以下」の層では、42.3%が高いモチベーションを持つことがわかりました。
2.
報酬減額とモチベーション
再雇用されたシニア層は、報酬が減額されるほどモチベーションが低下する傾向にあります。報酬の減額が1~2割程度に留まる層では、モチベーションが高い割合が半数を超え、高い値を示しました。
3.
職場の居場所と人間関係の影響
「自分の居場所がある」と感じるシニアは、57.1%が高いモチベーションを持っています。一方で、部門内の人間関係が良好なシニアも55.6%が高いモチベーションを維持していることが示されました。
4.
上司との関係
上司に相談しやすい環境が、シニアのモチベーションにも良い影響を与えることが判明しました。強固な関係性は、スキルを生かすことや感謝されることにも関係しています。
5.
モチベーションの支えとは
高いモチベーションのシニアは「役に立っている」と感じやすいことが支えとなっており、感謝されることがその重要な要素であることがわかりました。 逆に、モチベーションが低い層は、報酬や他にやりたいことがないことが支えとなっています。
6.
仕事の内容と待遇への不満
シニア層のモチベーション低下の要因には、仕事内容が単純であること、評価や処遇への不満、人間関係の問題が挙げられます。
7.
後悔される点
シニアたちの後悔の声では、「専門的な知識・能力を身につけておけばよかった」という意見が最も多く、続いて社外の人間関係を築いておけばよかったという意見が寄せられました。
8.
モチベーションと生活全般の健康状態
モチベーションの高いシニアは、新しい知識を身に付けており、孤立感も少ないことが確認されました。また、心身ともに健康である人が多く、趣味や運動に参加している傾向も見られました。
9.
役職別のモチベーション差
役職によりシニアのモチベーションは異なり、役職が高いほど高いモチベーションを示す傾向がありました。
10.
役割の認識のギャップ
シニア本人が職場で果たしている役割には、上司の期待との間にギャップがあることが示されました。多くのシニアが「メンバーの一員」として業務を遂行していると考えていますが、上司が求める役割には「知識や技術を次世代に継承する」といった期待もあります。
この調査結果は、シニアが職場でモチベーションを持つためには、環境やサポートが重要であることを示しています。
ぜひ、今後の職場環境改善の参考にしていただければと思います。
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