将棋日本シリーズJTプロ公式戦二回戦の結果
2025年8月30日(土)、香川県高松市のサンメッセ香川にて「将棋日本シリーズJTプロ公式戦」の二回戦第三局が開催され、永瀬拓矢九段が広瀬章人九段との対局で勝利しました。この勝利によって、永瀬九段は初優勝に向けて大きな一歩を踏み出しました。
対局の概要
- - 対局者: 永瀬拓矢 九段(先手) vs. 広瀬章人 九段(後手)
- - 結果: 永瀬九段の勝ち
- - 対局手数: 143手
この一局は、将棋を愛するファンが注目した一戦で、振り駒は来場者によって行われ、永瀬九段が先手を得ることになります。対局は角換わり腰掛け銀というオーソドックスな形から始まりましたが、広瀬九段が38手目にやや珍しい指し手を選び、一気に局面が展開しました。
対局のハイライト
対局の中で特に印象的だったのは、75手目の▲4四角のタダ捨てと、99手目の▲4五銀の銀捨てです。これらの手により、永瀬九段は広瀬九段の防御を突破し、一気に先手優位を決定づけました。特に、75手目の強打は多くの観客を魅了し、将棋の醍醐味を感じさせられました。
両者のコメント
対局終了後、各棋士はそれぞれの感想を述べました。
広瀬九段は、「四国大会での対局は感慨深く、永瀬九段との対戦は特別なものでした。研究熱心なので、序盤での奇襲を狙いましたが、なかなかうまくいきませんでした。」と語りました。
一方、永瀬九段は、「香川県は初めて訪れましたが、大変嬉しく思っています。広瀬九段との対局は長い以来で、やりがいを感じています。今回の勝利を次のステップへの弾みとしたいと思います。」と自信を見せました。
今後の展望
本棋戦での勝利により、永瀬九段は準決勝へ進出。対戦相手は伊藤匠叡王と佐藤天彦九段のどちらかとなりますが、今までの経験が役立つことを期待しています。高いリーダーシップを感じさせる筋の良い将棋を指し続け、是非とも優勝を目指して頑張ってほしいところです。
講評
講評者である稲葉陽八段は、対局全体を振り返り、「角換わり腰掛け銀の進行はオーソドックスですが、広瀬九段が選択した珍しい手により局面が難解になりました。特に永瀬九段の75手目は素晴らしかったです。」と称賛しました。
投了図
「将棋日本シリーズ」を見に来たファンが手に汗握る中、熱い戦いが繰り広げられました。今後も将棋界の活躍に目が離せません!