総務のリモートワーク実態
2020-06-30 10:04:39
緊急事態宣言中の総務のリモートワーク実態調査結果についての考察
緊急事態宣言中の総務のリモートワーク実態調査結果
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言下で、総務部門のリモートワークの実態についての調査結果が発表されました。この調査では、320社の総務担当者を対象に、リモートワークの実施状況や仕事の形態の変化、導入しているITツールの種類などが報告されています。
リモートワーク実施状況
調査によると、緊急事態宣言中に完全なリモートワークを実施していた総務はわずか1.6%という結果でした。一方で、約73.1%の企業では交代制で出社し、日常業務を続けていたことが明らかになりました。具体的には、40%が「週に数回出社」を選択しており、33.1%が「毎日最低でも1人は出社する」形を採っていました。残りの25.3%は「ほとんど毎日出社」という状況です。
出社理由
リモートワーク期間中に出社する理由として最も多かったのは「郵便物の対応」で79.7%、次に「契約書等の押印」が60.3%という結果でした。このことから、総務部門が担う業務の中でも、郵送関連や契約に関連した業務がいかに重要であるかが浮き彫りになっています。また、代表電話の対応やオフィス環境の整備も、出社の理由として挙げられました。
リモートワークでの業務負担
リモートワークの導入により、42.8%の総務担当者が業務が増えたと答えています。その内容には、社員のPCやWi-Fiの手配、リモートワーク環境の整備、勤怠管理の見直しなどが含まれています。また、自宅での業務に関連する新たなタスクも増え、特に電話や来客対応が増加したとの声も聞かれました。
必要なITツール
リモートワークを進める上で、総務担当者が導入を望んでいるITツールには「電子契約」が61.3%と最も高い支持を受けており、次に「電子決裁」が43.8%でした。実際の導入状況を見てみると、電子契約の導入は11.6%にとどまっており、現場の要望と実情との間に大きなギャップが存在しています。
経営層への期待
調査結果からは、「総務は会社にいるべき」という根強い固定概念が存在することも浮き彫りになりました。リモートワークを進めるためには、経営層からの意識変革が重要であり、他部門との協力も欠かせないという声が寄せられています。従来の業務範囲にとらわれず、新たな働き方を模索する必要があります。
総括
調査を通じて、リモートワークの実施が必ずしも容易ではない現実が明らかになりました。総務に従事する多くの人々が多岐にわたる業務を担当している中で、より効率的に業務を遂行するための環境整備が急務です。コロナ後の新たな働き方が求められる中、企業全体での体制の見直しが期待されるところです。
今後も、こうした調査結果を踏まえて、企業のリモートワークの成功事例や課題解決の情報を提供していきたいと考えています。
会社情報
- 会社名
-
株式会社月刊総務
- 住所
- 東京都千代田区神田錦町2-2-1KANDA SQUARE 11F
- 電話番号
-
03-4332-4260