エンバカデロ・テクノロジーズが新たに高性能SQLデータベースの最新バージョン『InterBase 15』を発表しました。今回のリリースは、Windows Server 2025に対応しており、ユーザーのニーズに応える形でセキュリティや接続性、開発環境の強化を図っています。
セキュリティ機能の強化
InterBase 15では、データ保護を目的としたセキュリティ機能が革新されました。デフォルトでAES 256-bit暗号化がサポートされ、データの保存や転送時に強固な保護が施されています。また、SHA-256パスワードダイジェスト方式が導入され、認証情報の安全性が向上しました。
さらに、通信レイヤーの安全性も強化され、従来のTLS 1.0およびTLS 1.1ではなく、TLS 1.2以降の使用が必須になりました。これにより、OpenSSL 3.5 LTSへの対応も実現し、将来を見据えたセキュアな通信基盤を提供します。特に医療や金融、防衛などの業界では、コンプライアンスモードによる『FIPS 140-3』準拠も新たにサポートされ、安全に導入できる環境が整いました。
最新の開発環境との統合
InterBase 15では、Windows開発環境にVisual C++ 2022を導入しました。これにより、最新のランタイム環境との互換性が保証され、長期的な開発継続性とセキュリティの向上が実現されました。加えて、管理ツール『IBConsole』も刷新され、新デザインのダッシュボードやプロパティシートの高速化、レポート印刷機能のカスタマイズが可能になり、より快適なユーザーエクスペリエンスが提供されます。
幅広い接続性
新しいInterBase 15は、様々な開発スタックやフレームワークとの統合を容易にするために設計されています。ODBC、JDBC、ADO.NET、Pythonなど、幅広いデータベースアクセスをサポートしており、最近のアップデートでInterBase ADO.NETドライバーおよびPythonモジュールの機能強化も実施されました。
これにより、開発者は最新の言語やフレームワークを活用しつつ、高性能なデータアクセスが可能となります。
プラットフォームサポートの拡大
InterBase 15は、Windows Server 2025やRed Hat Enterprise Linux 10、Ubuntu 24といった最新のプラットフォームにも対応しています。サーバーアーキテクチャにマッチしたクライアントライブラリを用意し、より柔軟なシステム構築が可能になります。
モバイル・組み込み環境への対応
アプリケーション内にフル機能のデータベースエンジンを組み込みたい開発者向けに『InterBase ToGo』も提供されています。これにより、Windows、Linux、macOS、iOS、Androidの各プラットフォームで運用でき、スタンドアロンDBエンジンとして利用することも可能です。また、オフライン環境でもシームレスにデータを扱えるため、特にモバイルやIoTデバイス向けに最適化されています。
経済的な運用
新バージョンからはServer Editionのすべてのライセンスに年間保守が標準付属します。これにより新機能やセキュリティパッチへのアップデートが容易になり、運用コストを大幅に削減できるメリットがあります。
このように、InterBase 15は企業システムからIoT、モバイルアプリケーションに至るまで、幅広いアプリケーション開発をサポートする高性能なデータベースソリューションです。詳しい情報は公式サイトをご覧ください。