JALカードとNTTデータが連携し生成AIでマーケティングを革新

JALカードがNTTデータと行う新たなマーケティング施策

株式会社ジャルカードと株式会社NTTデータは、生成AI技術を駆使したマーケティング施策の高度化に向けた実証実験を進め、その効果を確認しました。この取り組みは、会員ベースでのコミュニケーションの質を高め、購買行動を促進することを目指しています。以下に実証実験の詳細とその結果について説明します。

実証実験の背景

近年、テクノロジーの急速な進化により、企業は新しいマーケティングアプローチを模索しています。特に、顧客との接点が多様化する中で、個々のニーズに合った最適なアプローチが求められています。JALカードでは、このニーズに応えるために、AIを用いた実験的な施策を進めてきました。

JALカードは航空と金融という二つの異なる分野を持つため、データ活用の幅が広く、他のカード会社にはない独自の価値を提供しています。この資産を最大限に活用するために、生成AIの導入を決定しました。

生成AIによるマーケティング施策高度化

実証実験では、NTTデータが開発した「LITRONⓇ Multi Agent Simulation」を利用し、JALカードの顧客データから特定の利用傾向を持つ複数の顧客セット（AIバーチャル顧客）を作成しました。これらのバーチャル顧客同士の会話やディスカッションから、販促に役立つ示唆を得ることを目的としています。

具体的には、次のプロセスが実施されました：
1. JALカードの顧客データを解析し、利用傾向に基づいてグループを作成。
2. 各グループの特徴を元にペルソナを設計。
3. 設定したテーマに基づき、バーチャル顧客が会話を行い、新たなアイデアを抽出。

これらのアイデアをもとに、特定の商品に対するダイレクトメールが送られ、従来のターゲットとの比較が行われました。