JCBがサウジアラビアで新たな決済ネットワークを開始
日本の国際カードブランドであるJCB(株式会社ジェーシービー)は、サウジアラビアでのサービス展開を開始しました。この動きは、サウジアラビアの中央銀行が運営する国内決済ネットワーク「mada」を通じて行われ、2025年の2月17日には現地でのローンチセレモニーが行われました。
サウジアラビア市場への進出
JCBは2021年に首都リヤドに拠点を設立し、その後サウジアラビア国内の金融機関と連携を深めながらカード取り扱いの準備を進めてきました。これにより、同国の消費者や観光客に対してより便利な決済手段を提供することを目指しています。
サウジアラビア政府は、2016年に公表した国家改革戦略「ビジョン2030」において、観光産業の振興を重要な施策の一つとして位置付けています。これに伴い、2030年に予定されている万博や2034年のFIFAワールドカップなど、国際的なイベントが多数控えており、これらにより同国に訪れる旅行者が急増することが期待されています。
キャッシュレス化への流れ
また、ビジョン2030では「キャッシュレス比率の引き上げ」も掲げられており、観光客の急増に伴う決済ニーズの高まりが見込まれています。この流れに即した形で、JCBはRiyad Bankをはじめとする主要な銀行との提携を進めており、Saudi National Bank、Saudi Investment Bank、Alinma Bank、Arab National Bank、Bank Al Jaziraなどの加盟店やATMでJCBカードの取り扱いを順次開始していきます。
JCBのサービスとおもてなしの心
JCBは、この新しい展開を通じて「おもてなしの心」や「きめ細かな心づかい」で顧客一人ひとりの期待に応えていくことを目指しています。ユーザーにとって「便利だ」「頼れる」「持っていてよかった」という感覚を持ってもらえるように、独自のサービスを展開していく方針です。これにより、JCBは世界中の顧客に対して、唯一無二の体験を提供し続けることを約束しています。
今後の展開に期待が高まる中、JCBのサウジアラビア市場での成功が他の国々への進出モデルともなることでしょう。