日鉄エンジニアリングと日鉄パイプラインがエンジニアリング賞を受賞
2025年度「エンジニアリング功労者賞」と「エンジニアリング奨励特別賞」を日鉄エンジニアリング株式会社(NSE)と日鉄パイプライン&エンジニアリング株式会社(NSPE)が受賞しました。これらの賞は、エンジニアリング産業の発展に貢献したグループや先駆的技術の開発を評価するものです。
エンジニアリング功労者賞について
「エンジニアリング功労者賞」は、エンジニアリング産業における貢献度が高い個人またはグループに与えられます。一方、「エンジニアリング奨励特別賞」は実用化が期待される画期的な技術に贈られる特別な賞です。今回の受賞により、NSEとNSPEはその専門性と技術力が広く認知されたこととなります。
石狩湾新港洋上風力発電所建設チーム
「エンジニアリング功労者賞」を受賞したのは、石狩湾新港洋上風力発電所建設チームです。このプロジェクトには、NSEと清水建設が協力し、日本初のジャケット式基礎を用いた風力発電所を建設しました。2030年までに日本の洋上風力発電設置容量を10GWにするといった国の目標を達成するための重要なステップとなっており、特にジャケット式基礎の技術は、一般海域における風力発電所の新たな基盤を提供します。
このプロジェクトの成功により、国内外の市場でもジャケット式基礎の活用が期待され、風力発電産業のさらなる発展が期待されています。
CO2受入・貯蔵設備プロジェクトチーム
NSPEが受賞した「エンジニアリング奨励特別賞」は、CO2の回収と貯蔵に向けた技術の開発を評価されました。この技術によって、CO2を長距離・大量輸送することが可能になります。NSPEは、低温・低圧下でのCO2輸送を行うための世界初の受入・出荷基地を完成させ、安定した操業を実現しました。これにより、CCUS(Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage)の社会実装に向けた重要なステップとなっています。
合成燃料1BD実証プラントの成功
さらに、合成燃料1BD実証研究装置建設チームも受賞しました。このプロジェクトでは、ENEOSとNSEを含む各企業が一体となり、原料から合成燃料を一貫して製造できる日本初のプラントを建設しました。このプラントは2024年6月に完工予定で、短期間での完成と安定運転を目指しています。
今後の展望
これらのプロジェクトを通じて、NSEとNSPEは持続可能な社会に向けてさらに貢献していくことを表明しています。エンジニアリング分野におけるこれらの受賞は、技術革新の促進や環境問題の解決に向けた重要な一歩として、多くの企業や研究機関がかかわるべき課題であると言えます。今後の動向に大いに期待が寄せられています。