冬の定番・『くるみ割り人形』の魅力
ロイヤル・バレエの名作『くるみ割り人形』が、映画館で公開中です。冬になると多くの人に親しまれるこの作品は、E.T.A.ホフマンの小説に基づいて1892年に誕生し、チャイコフスキーの美しい旋律にのせて、少女クララの成長物語を描いています。ピーター・ライト版のこのバレエは、1984年の初演以来、600回以上の上演を重ねてきました。
特に注目されているのは、クララ役を演じるウクライナ出身の新星、マリアンナ・ツェンベンホイです。彼女は、インタビューの前日28歳になったばかりのフレッシュなダンサー。今月末には『ジゼル』で主演デビューを飾る予定で、期待が高まります。彼女の舞台上での表現やクララへの思いを、詳しくお聞きしました。
クララ役に込めた思い
マリアンナさんがクララ役を演じる際に大事にしているのは、クララが子供から大人へと成長する微妙な境界線を表現することです。物語の中で、クララはドロッセルマイヤーの甥、ハンス・ピーターに出会い、初恋の感情を知っていきます。その成長を振付の流れや音楽、セットの転換によって表現できることが助けとなっていると語ります。
「クララは人形で遊んでいる少女から、恋に落ちる思春期の少女へと進化していく様子を見せる瞬間がとても美しい」と、マリアンナさんは心情を川上にしました。
自分自身の解釈
彼女は、クララ役についての解釈にも触れ、自身の成長が演技に反映されていると説明します。「22歳で初めて演じた時とは異なり、25歳になった今、この役に深く親しむようになりました。演じるペース配分も分かり、見せ方を変えることができます。跳躍が得意なので、より自由に自分のスタイルでクララを表現しています」とのこと。
彼女が他のキャラクターと交流する部分も楽しみにしているそうです。「その場面では新鮮さを保つことを大切にしています。その結果、私はこの役を楽しんで演じることができています」と、役作りの楽しさを語りました。
クララとの共通点
マリアンナさんは、クララに自身の要素を重ねて考えます。「私はもうお人形遊びはしませんが、ポジティブで笑顔が絶えない性格は似ています。周囲の変化を興味深く受け入れる姿勢も共通しています」と言います。母国を離れて新しい環境での挑戦は、クララと同じように勇敢なものだと考えています。
舞台パートナーとの相性
ハンス・ピーター役の中尾太亮さんとの共演についても彼女は満足そうです。「彼は素晴らしいパートナーで、何よりも素敵な人です。短期間でのリハーサルでしたが、私たちはお互いにとって良い影響を与えられるよう努めました」。>彼との信頼関係が舞台をさらに深いものにしています。
最も大きな影響を与えた人
マリアンナさんがダンサーとして影響を受けた存在は、母親だと語ります。「彼女は私たちを一人で育ててくれました。大変な子育てをしながらも、私たちに愛情たっぷりに接してくれました。母の姿から、困難を乗り越え、目標に向かって努力することの大切さを学びました」との思いが込められています。
オフの過ごし方
忙しい日々の中でも、マリアンナさんはリラックスする時間を大切にしているようです。「友達と遊んだり、美術館を訪れたり、映画館で映画を観ることが好きです。非バレエ的な活動で気分転換を図ることが大事ですね」と話します。特に、サウナや泳ぐことも楽しんでいるとのこと。
日本での思い出
彼女は2023年夏にロイヤル・バレエのツアーで初めて日本を訪れる機会を得ました。「日本の観客は非常に温かい方々ばかりで、貴重な経験ができました。再び日本に行き、素晴らしい舞台をお見せしたいです」と、日本への愛情を感じさせます。
日本のお客様へのメッセージ
最後に、観客に向けてのメッセージでは、「『くるみ割り人形』のために私たちを応援してくださることに感謝しています。美しい舞台を楽しんで、心に残る体験を共有できれば嬉しいです」と言い添えました。
作品情報
『くるみ割り人形』は、ドロッセルマイヤーが織りなす魔法の物語と、美しい言語で構築された旋律を楽しむことができる作品。クリスマスを背景にした幻想的な世界で、観客はロマンティックな気持ちに浸ることができます。映画館でこのバレエをぜひ楽しんでください!