訪日観光を活発化するためのクルーズ振興政策の開始

令和7年2月12日、国土交通省は「クルーズ等訪日旅客の受入促進事業」の第一回公募を開始しました。この取り組みは、我が国のクルーズ業界の再興を図り、港湾周辺地域の魅力向上を目指すものです。国際クルーズの運航が令和5年3月から本格的に再開され、観光立国推進基本計画に基づいて、特に訪日クルーズ旅客の誘致が重要視されています。

目標設定と実施内容

国土交通省は、令和7年に訪日クルーズ旅客を250万人、外国クルーズ船の寄港回数を2000回超、寄港する港湾数を100港に達することを目指しています。この目標を実現するためには、訪日クルーズ需要を確実に取り込み、健全なクルーズ業界を育成する必要があります。

特に今後、特定の港への寄港が集中する恐れがあるため、持続可能なクルーズ振興の取り組みが重要です。港湾周辺地域においては、観光資源をフルに活用して、地方誘客や消費の拡大を促進するための新たな消費開拓が期待されています。

支援内容と対象者

このクルーズ促進事業では、クルーズ船の受入体制の強化、旅客の満足度向上、地域経済効果の創出をはかるため、プロモーション活動などにかかる経費の一部に対して補助金を支給します。補助金は最大で経費の1/2が支給されます。

公募対象者には、港湾管理者、地方公共団体、民間事業者（登録や候補のDMOを含む）、地域の協議会などが含まれています。この幅広い対象によって、多様な地域の活性化を期待しています。

応募方法・期間

応募の際は、募集要領に記載されている必要事項を申請書に記入し、地方整備局や運輸局に電子メールで提出することが求められます。紙媒体での提出は不要です。応募受付の期間は令和7年2月12日水曜日から令和7年3月5日水曜日の17時までとなっています。

今回の公募は、令和7年度の予算成立後、速やかに事業を始めるための手続きとして行われています。国会における予算審議の状況によって、事業内容が変更される可能性もあります。