甲斐バンドの50周年記念ライブで新たな挑戦
2024年11月に50周年を迎える甲斐バンドが、昨年の日本武道館公演を経て、12月26日に東京の豊洲PITで一夜限りの特別ライブ「ニュー・ブラッド」を開催しました。この公演は、彼らのアニバーサリープロジェクトの集大成ともいえるイベントで、多くのファンが期待を寄せました。
武道館の公演が圧巻だっただけに、豊洲PITでのライブにも高い期待が寄せられ、多くのファンが早くから会場に足を運びました。今回は甲斐バンド史上初として、LEDスクリーンを導入し、歌詞を視覚的に表現する新機軸にも注目が集まりました。
ライブが始まると、甲斐バンドのメンバーがステージに現れ、最初の曲「破れたハートを売り物に」を歌い始めました。甲斐よしひろの一言一言が力強く、その後の曲でも繊細でエモーショナルなパフォーマンスを見せてくれました。印象的なのは「きんぽうげ」の演奏で、田中と稲葉のツインギターがユニゾンし、場内は熱気に包まれました。
続いて、骨太なリズム&ブルースの「翼あるもの」では、映像が楽曲に新たなインスピレーションを与え、ファンの心を掴みました。甲斐の力強い宣言に続いて演奏された「三つ数えろ」では、映像と音楽が一体となり、都市の暴力性を鮮やかに描写。情感豊かに会場が一体となって盛り上がっていきました。
特に印象に残ったのは「フェアリー(完全犯罪)」の演奏で、ダンスフロアのような盛り上がりを見せ、甲斐のスキャットも一際艶やかでした。新たなアプローチで観客を魅了した「ビューティフル・エネルギー」では、甲斐と松藤のデュエットが美しかったです。
中盤では、感動の「安奈」が流れ、過去のアルバムジャケットが映し出され、メンバーの成長を振り返る深い瞬間が生まれました。そして最新アルバムのオープニングナンバー「黄昏に消えた」は、彼らが現在進行形で進化していることを強く感じさせる曲でした。
ライブの後半に進むにつれて、10曲近くが続けざまに行われ、最高潮の盛り上がりを迎えました。特に「氷のくちびる」や「ポップコーンをほおばって」など、往年の名曲が次々と披露され、観客は声を上げて応えました。
アンコールでは、小林旭のカバー「ダイナマイトが150屯」を迫力ある演奏で届け、続く最新アルバムの表題曲「ノワール・ミッドナイト」では、コーラスの亜美が加わり、会場は一体感に包まれました。そしてラストを飾るのは、国民的アンセム「HERO(ヒーローになる時、それは今)」で、甲斐と観客の心が一つに交じり合う瞬間が展開されました。
この夜、甲斐バンドは半世紀以上の歴史を持ちながらも、常に新しい挑戦を続け、未来へと進む姿勢を強く印象付けてくれました。50周年記念の集大成であり、同時に新たな伝説の始まりとも言えるこのライブは、ファンにとって忘れられない体験となったことでしょう。彼らの今後の活動にも期待が高まります。
セットリスト
1. 破れたハートを売り物に
2. きんぽうげ
3. 翼あるもの
4. 三つ数えろ
5. ランナウェイ・ブルース
6. フェアリー(完全犯罪)
7. ビューティフル・エネルギー
8. BLUE LETTER
9. 安奈 -2012-
10. 黄昏に消えた
11. 氷のくちびる
12. ポップコーンをほおばって
13. 冷血(コールド・ブラッド)
14. 漂泊者(アウトロー)
【アンコール】
1. ダイナマイトが150屯
2. ノワール・ミッドナイト
3. HERO(ヒーローになる時、それは今)
独占放送されるこのライブは、wowowを通じて新たな映像体験を届けてくれます。日本のロック界を切り開いてきた甲斐バンドの今後に、ますます目が離せません。