大和ハウスグループ、訪問看護・介護事業をDXで変革するCareMakerに投資

大和ハウスグループのCareMakerへの出資

2024年2月、大和ハウスグループの新たな投資ファンド「大和ハウスグループグロースファンド」が、訪問看護・介護分野においてデジタルトランスフォーメーション（DX）を推進する企業、株式会社CareMakerに出資を行った。この動きは、高齢化社会に対応した革新的な介護サービスを実現するための重要なステップといえる。

CareMakerは、「最期まで個が尊重される社会」をビジョンに掲げ、訪問看護・介護事業者向けのスケジュール管理クラウド「CareMaker」を提供している。このシステムは、効率的なスケジュール作成を可能にし、高いケアの質を維持しながら生産性を向上させることを目指している。さらに、訪問看護ステーション「くるむ」の運営を通じて、業界が抱える人材不足や業務効率化への課題を解決し、持続可能な介護事業の実現を目指している。

出資背景と社会的課題

大和ハウスグループの出資は、日本国内で進行中の高齢化や医療従事者の不足、増加する在宅医療のニーズといった深刻な社会課題を受けてのものである。近年、特に高齢者やその家族のニーズが多様化する中、CareMakerの技術を利用した訪問看護・介護事業の拡大は、これらの問題に対する強力な解決策となる。

出資を手掛けたイグニション・ポイントベンチャーパートナーズ株式会社（IGPVP）は、テクノロジーによって訪問看護・介護領域に革新をもたらすCareMakerの取り組みを高く評価している。このような取り組みにより、高齢者やその家族が求める質の高い医療とケアを提供できる環境が整うことが期待されている。

CareMaker代表取締役のコメント

CareMakerの山村真稔代表取締役は、「大和ハウスグループグロースファンドからの投資を受けられることを光栄に思います。私たちはこれまで現場の声に耳を傾け、ITと現実の事業運営をうまく融合させてきました。この知見を生かし、よりスピーディーに『最期まで個が尊重される社会』の実現に邁進していきます」と語っている。

CareMakerの展望

「CareMaker」は、システムの運営を通じて介護現場の課題を解決し、より効率的で高品質なケアの実現を目指している。また、テクノロジーの力を借りて、訪問看護事業が持つ潜在的な利益を最大化し、持続可能な事業モデルを追求する方針だ。このような取り組みは、単に企業の利益を追求するのではなく、社会全体の福祉向上にも寄与するものである。