大塚製薬が発表した新たな乳酸菌研究
歯肉炎改善への期待
大塚製薬株式会社の栄養科学研究所は、東京科学大学と共同で行った特定臨床研究の結果、乳酸菌「Lactiplantibacillus pentosus ONRICb0240(乳酸菌ONRICb0240)」が、歯肉炎の指標である歯ぐきの出血率や腫れ・赤みを有意に改善することが確認されたと発表しました。この研究成果は、国際学術誌『Journal of Periodontology』に掲載されています。
研究背景
歯周病は世界で約35億人が影響を受けている慢性の炎症性疾患です。放置すると歯を失う危険性があるため、歯肉炎の段階で適切なケアを行うことが重要とされています。ただし、歯磨きだけでは多くの人がその健康を維持することは難しいため、代替手段が求められています。
大塚製薬は2000年から「腸管免疫」の研究を進め、特に乳酸菌ONRICb0240の免疫への影響に着目し、2017年から口腔健康に関連する研究を開始しました。これまで、乳酸菌ONRICb0240が唾液中の免疫物質であるIgAの分泌を促進し、粘膜免疫を強化する可能性があることが示されています。
研究の概要
今回の研究では、軽度の歯肉炎を有する成人116名が対象となり、無作為化された二重盲検試験が実施されました。参加者は、通常の生活を維持しながら、乳酸菌ONRICb0240を含む食品またはプラセボを1日2回、6週間にわたって摂取しました。
結果
研究では、歯ぐきの出血率(BOP%)について、乳酸菌ONRICb0240を摂取したグループがプラセボグループと比較して有意に改善が見られました。具体的には、開始時の出血率17.6%が6週目には12.3%に減少し、約30%の改善が認められました。ただし、歯肉の腫れや赤みを評価するGIスコアでは、有意差は見られなかったものの、乳酸菌群においては有意な改善が確認されました。
このデータは、乳酸菌ONRICb0240を含む製品が口腔内の健康に寄与する可能性を示しており、今後の製品開発や健康維持に向けた新しいアプローチを開くことが期待されています。
企業の取り組み
大塚製薬は、科学的根拠に基づいた健康関連製品の研究開発を行い、社会全体の健康やウェルビーイングの実現を目指しています。今後も「Otsuka-people creating new products for better health worldwide」という理念のもと、新たな製品を通じて人々の健康維持に貢献していくとのことです。
このように、乳酸菌ONRICb0240は歯肉炎のケアにおいて新たな希望となるかもしれません。さらなる研究が企業の持つ医療関連のノウハウと相まって、健康的な生活の実現に繋がることを期待します。