中小企業向けの新たな情報セキュリティ学習プログラム
福岡に本社を構える株式会社SHIELDが、2025年4月に中小企業向けのオンライン情報セキュリティ学習サービスを開始することを発表しました。これは、近年増加しているサイバー攻撃に対抗するため、特にリソースの乏しい中小企業が手軽に情報セキュリティを学び、実務に活かせるよう設計されています。
サイバー攻撃の現状
近年、サプライチェーン全体を狙うサイバー攻撃が深刻な問題となっています。情報処理推進機構(IPA)の調査によると、中小企業の約70%が自社のサイバーインシデントが取引先に影響を及ぼしたと回答しています。こうした状況では、企業自身の対策が求められるだけでなく、取引先や顧客への配慮も不可欠です。なぜなら、セキュリティの問題は組織だけでなく、関わる全ての企業に影響を与えるからです。
中小企業の課題
多くの中小企業は、情報システム部門のリソースや専門知識が不足しており、十分なセキュリティ対策を講じることが困難です。その結果、企業の情報セキュリティが脅かされ、最悪の場合は経営に致命的な影響をもたらす可能性もあります。このため、手軽に情報セキュリティを学べるオンラインプログラムのニーズが高まっています。
SHIELDの新サービスの特徴
株式会社SHIELDのサービスは、以下の特徴を備えています。
1.
実践的なカリキュラム
実務の現場で経験を積んだISO/IEC 27001審査員が監修し、企業が直面する課題に基づいた内容を提供します。なんのためにそのルールが必要か、リスクの根本は何かを理解することができます。
2.
柔軟な学習スタイル
オンラインでいつでも受講でき、全120回のセッションや約30時間のコンテンツを自分のペースで進められます。企業ごとに必要な内容を選べるカスタマイズ対応も可能です。
3.
社員教育向けガイドライン
「情報セキュリティ対策チェックリスト」も提供され、教育プログラムの実施をサポートします。
学習コンテンツの構成
プログラムは「基礎編」「応用編」「実践編」の3つに分かれており、基礎から実践的な知識を段階的に習得できます。
情報セキュリティの基本概念やパスワード・アカウント管理の基本、ネットワークの基本を学ぶ。
端末やオフィスの物理セキュリティ、ネットワークの保護、クラウド環境でのセキュリティ対策に焦点を当てる。
高度なネットワーク防御やインシデント対応まで、より実践的に深く学ぶ。
未来への展望
SHIELDは、初年度で100社へのサービス提供を目指しており、定期的なコンテンツのアップデートによって常に最新のセキュリティトレンドに対応する予定です。代表取締役の米良拓馬氏は、情報セキュリティ分野のプロフェッショナルとして、企業の情報セキュリティ体制を強化するために尽力します。
代表者のプロフィール
米良 拓馬氏は、1983年生まれで、長崎県出身です。15年間にわたり大手士業グループで業務フローの再構築やIT戦略を担当し、2023年にSHIELDを設立しました。現在は、CISOやDPOとしても活動し、国内外の企業に対する情報セキュリティ支援を展開しています。彼の専門は情報セキュリティ全般、リスクマネジメント、IT統制であり、企業の情報リテラシー向上にも力を入れています。
この新しいオンライン学習サービスが、中小企業の情報セキュリティ意識を高め、さらなる成長の一助となることが期待されます。