『日本のうつくしい野菜』: 忘れられた宝を再発見
日本で古くから育まれてきた“古来種野菜”。これらは、現代のスーパーマーケットではあまり見かけない存在ですが、実際には日本にこんなに多様な野菜が存在しているということをご存知でしょうか?
1. 『日本のうつくしい野菜』の魅力
このたび、株式会社オレンジページから刊行される『日本のうつくしい野菜』は、著者である高橋一也氏が経営する八百屋「warmerwarmer」で育成された約200種類の古来種野菜を、見事な写真とともに紹介する一冊です。9月26日発売のこの本は、まるでアートブックのような美しいビジュアルに仕上がっています。
高橋氏は、14年間にわたって友人の協力を得ながら、古来種野菜の写真を撮り続けてきました。その努力の成果が詰まった本書では、各野菜の物語や栽培地、おすすめの調理法などが詳しく述べられています。
日本が誇る古来種野菜は、個性豊かであることはもちろん、見た目も美しく、味わい深い魅力を持っています。本書を通じて、これらの野菜に新たな目を向けることができるでしょう。
2. 古来種野菜の現状
実は、日本の市場に流通している野菜のほとんどは、海外から輸入された種から育ったものであり、国内で代々受け継がれてきた古来種野菜は全体の流通量のわずか1%にすぎません。しかし、これらの古来種野菜は、見た目や味わい、それぞれの歴史にも特別な物語があります。
本書では、古来種野菜の多様性や生産背景に触れることができ、さらに絶滅危惧種についても取り上げられています。古来からの伝統を重んじる日本の文化が、これからも続いていくためには、これらの貴重な野菜が必要不可欠であると言えます。
3. 四季折々の古来種野菜
本書は、季節ごとに紹介された古来種野菜の品々を通じて、その魅力に迫ります。例えば、春には飛騨地方の特産「折菜(おりな)」や夏の名物「まくわうり」、秋の「赤もちとうきび」など、多様な種が登場します。冬の「しし柚子(鬼柚子)」は魔除けとして用いられ,多くの人々に親しまれてきました。
これらの古来種野菜は、ただ美しいだけではなく、その豊かな味わいが魅力です。そのため、レシピも充実しており、実際に料理に取り入れることができる内容となっています。
4. 著者、高橋一也の歩み
高橋氏は、日本の古来種野菜の普及を目指し、2000年代から多くの活動を続けています。彼は自然食品やオーガニックの大切さを理解し、全国の有機農業生産者と連携のもと、古来種野菜の魅力を広めるべく努力を重ねています。彼の活動は、ただの野菜販売にとどまらず、農業自体の百花繚乱を促すための重要な貢献となっています。
5. 古来種野菜の未来
「日本のうつくしい野菜」は、単なる美しい写真集以上のものです。古来種野菜への意識を高めてもらい、その美しさや味わいを知ってもらうための一冊です。日本の野菜文化を守り、未来へとつなげていくためにも、ぜひ手に取ってみてください。また、この美しい野菜たちが、これからの食文化に与える影響にも注目したいものです。
それでは、ぜひ『日本のうつくしい野菜』を手にとって、古来種野菜の世界を堪能してみてはいかがでしょうか?
詳細情報は、
warmerwarmerの公式サイトや、
オレンジページのサイトから確認できます。