北海道の全道立学校、noteを活用して魅力を発信
2023年12月4日、水曜日。北海道教育委員会(道教委)とnote株式会社が連携協定を結び、北海道内の全道立学校256校がnoteを使用した情報発信を開始することが発表されました。この取り組みは、学校の魅力や特色を生徒や地域住民に伝えるため、学校広報のDX(デジタルトランスフォーメーション)化を促進することが狙いです。
取り組みの背景
北海道では人口減少や少子高齢化が進行する中、生徒から選ばれる魅力ある高校づくりが求められています。これまで道教委の広報活動は、主に紙媒体やホームページを中心に行われてきましたが、情報のリアルタイム性や広範囲への届け方、効果測定の難しさが課題とされていました。また、多くの公立高校が存在するため、各学校の魅力を十分にアピールするのが難しいという現状もありました。
noteを通じた学校の情報発信
この協定の成立により、256の道立学校がそれぞれnoteのアカウントを開設し、学校の雰囲気や生徒の活動をリアルタイムで発信することが可能になります。学校の魅力を伝えるため、noteの直感的な操作性を活かし、教員の異動による混乱なく継続的な情報更新が期待されています。
noteでの情報発信は、生徒や保護者、地域住民に対して学校の特色を広める有効な手段となることが見込まれており、すでに同様の取り組みを行う岩手県では、県立高校の推薦入試志願倍率の上昇や県外進学希望者の増加といった成果が報告されています。
具体的な取り組み内容
1.
無償のnote proプランの提供: 256校には、月額8万円(税抜)の法人向け高機能プラン「note pro」が無償で提供され、日々の活動を広めるための運用サポートが行われます。
2.
オウンドメディアの構築: 道教委がnote上に各学校の記事をまとめたオウンドメディアを構築し、生徒の活動や特色ある学びをまとめて発信します。公開は2025年1月頃を予定しています。
3.
研修会の実施: note株式会社は、教職員を対象にnoteの基本的な使い方や記事作成のポイントを教える研修を行い、情報発信のスキルを向上させます。
教育現場におけるnoteの意義
北海道の広大な土地には多様性に富んだ教育活動が行われており、その中で情報発信の重要性が高まっています。道教委のコメントによれば、物語(ストーリー)の力が人々の心を動かし、行動を促す鍵であると考えられています。これにより、自らの学校を見直し、地域との連携を促進する効果が期待され、北海道の教育施策や取り組みが全国的に認知されることが望まれています。
未来への展望
note株式会社は、この協定を通じて北海道の教育機関の情報発信を支援し、より多くの人々に魅力的な教育活動を届けることを目指しています。地域の教育が活性化し、北海道の未来を担う子どもたちが成長するための新しい情報プラットフォームの誕生は、教育界に重要な影響を与えるでしょう。これからの取り組みに注目が集まります。