体験を通じて笑顔を育む「体験型こども食堂」が継続実施！

体験を通じた笑顔の創造

子どもたちが抱える問題は深刻です。自殺やいじめの増加は、社会全体にとって大きな課題となっています。加えて、その背景には大人たちも抱える心の問題が影響しています。教育現場において教職員の精神的な疾患の増加が報告されているように、心のサポートを受けられないまま成長している子どもたちが多くいます。

そこで、「体験型こども食堂」という新しい試みが誕生しました。この活動は、子どもたちに心の居場所を提供することを目指しています。安心して過ごせる空間を作ることで、たくさんの笑顔を引き出し、心の成長を支えたいと考えています。

体験型こども食堂の概要

「体験型こども食堂」は、子どもたちがさまざまな体験を通じて学び、成長するための場です。それは、家庭の事情によって思い出や経験をつくれない子どもたちが多くいる現状を踏まえたものです。特に、楽しいはずの長期休暇には、旅行やキャンプに出かける子どもたちが多い一方で、家にいることが多い子どももまた存在します。そんな子どもたちにとって、体験の機会が欠如することは、成長の妨げとなってしまうのです。

体験を通じて、子どもたちは嗅覚・視覚・聴覚など五感を刺激され、その中で学びを得ていきます。例えば、自然の中で虫取りをした場合、その体験からは虫の生態や自然への尊敬の念が芽生え、子どもの心を育むきっかけになります。このような貴重な学びを提供することこそが、「体験型こども食堂」の目的です。

実施されたイベントの様子

8月には夏祭りをテーマにした「体験型こども食堂」が行われました。会場では、子どもたちが真剣に遊び道具を選び、スーパーボールをすくったり、お菓子を釣ったりする声が響いていました。アメリカンドックや焼きそば、かき氷などの定番夏祭りメニューも用意され、すべて無料で提供されました。

家庭の事情で夏祭りを楽しめない子どもたちがいることを考慮し、訪れた子どもたちには「一切お金を気にせず楽しんでほしい」という願いから、全ての飲食と遊びを無料で提供することにしました。参加した親子からは「楽しい！」という歓声が入場してから帰るまで途切れることなく、運営側も元気をもらいました。

クラウドファンディングの達成

そんな活動を支えるために行ったクラウドファンディングも、見事目標の100万円を達成しました。共感してくださった83名の皆様に心から感謝申し上げます。この資金は、2024年9月以降の「体験型こども食堂」の開催を支えるために使用されます。

次回は「伝承遊び」をテーマに、昔ながらの遊びを通じて現代の子どもたちに体験をことし、竹とんぼやけん玉などを楽しむ機会を提供します。これにより、子どもたちが忘れがちな体験の大切さを感じるひと時を創出することができればと考えています。