新しい学びの実証実験が始動
長野県南佐久郡にある学校法人茂来学園大日向中等教育学校は、2026年4月の新校舎開校に向けて、実証実験を開始します。この実証実験では、コクヨ株式会社や株式会社建築築事務所と連携し、子どもたちが主体的・対話的・協働的に学べる教育環境の実現を目指します。
1. 学びの背景:個別と協働の必要性
大日向中等教育学校では、イエナプラン教育を基に、全人的な成長を促す教育を行っています。この考え方は、文部科学省が提唱する「個別最適な学び」と「協働的な学び」を密接に関連させているものです。学習環境の構築は、学びの内容と同じくらい重要で、個々の学びに集中できるスペースや、小グループでの協働、全員でのディスカッションが可能な空間が求められています。
2. 新しい取り組みの具体的内容
2026年に開校予定の新校舎では、建築築事務所によるフレキシブルな空間設計と、コクヨの機能性を備えた家具を導入し、多様な学習活動に応じた学習環境を整えます。この取り組みは、学習活動の実態を記録・分析する実証実験を通じて、学習内容と学習環境の相互関係を可視化し、その結果を新しい教育モデルの確立に活かすことを目指しています。
3. 主な学習環境の特徴
3.1 大廊下
メイン動線である70メートルの大廊下には、多目的に使える可動式の机や椅子、仕切りが設置されています。生徒たちは、この空間で自由にレイアウトを変更し、主体的に使いこなすことで、学習や対話の場が生まれます。
3.2 図書館
図書館は、調べ学習だけでなく、グループディスカッションや発表にも適した設計になっています。キャスター付きの椅子やソファが導入され、生徒たちがどのように学びに活用するか観察が行われます。
3.3 スタッフルーム
スタッフルームには、外部の人々や保護者が気軽に立ち寄れるラウンジスペースが設けられています。この設計により、教職員と学生、保護者とのフラットなコミュニケーションを促進します。
4. 各社の専門家のコメント
大日向中等教育学校の校長、青山光一氏は「学校は完成された空間ではなく、子どもたちと共に進化する環境だと考えています。この空間は子どもたちが自らの学びの意味を見出し、形成していく“余白のある学びの場”です」などと述べ、期待を寄せています。
一方、コクヨのワークプレイス事業本部では、「未来にワクワクできる学びの場を提供するために、最適と協働のつながりを重視した空間づくりを進めています」とコメント。
また、建築築事務所の代表取締役、望月公紀氏は「子どもたちが主体的に環境を使いこなすことで、この空間は真に完成へ向かう」との展望を述べています。
5. 学校法人の詳細
学校法人茂来学園は、2019年に大日向小学校の開校、2022年には大日向中学校を開校し、今後も教育の質向上に取り組んでいきます。新校舎の設立により、さらに多様性のある学びの環境を構築し、子どもたちの成長を支えていく方針です。
この取り組みが、全国の学校の教育環境の革新へとつながることを期待しています。