佐賀県で電動三輪モビリティの新たな時代が始まる
佐賀県の地域交通を変革する新たな試みとして、BRJ株式会社が9月19日から、電動三輪モビリティシェアリングサービス『TOCKLE』の実証実験を佐賀市で開始しました。これは佐賀県における初の試みであり、地域の「交通空白」を解消し、安全にこだわった交通手段を提供することを目指しています。
交通問題の現状
日本の地方都市では、交通インフラの縮小や運転手不足による公共交通機関の運営が厳しい状況にあります。バスや鉄道の減便が進む中、住民が移動手段を確保することがますます困難になっています。この状況を背景に、『TOCKLE』は地域の人々の足として、新たな交通手段を提案するものです。
安全への徹底したこだわり
『TOCKLE』の大きな特徴は、その安全対策です。以下の三つの安全機能が導入されています。
1.
ジオフェンシング機能: 特定エリアに入ると自動的に車両が停止する安全機能。これにより、危険地域への無断侵入防止が図られます。
2.
交通ルールテストの導入: 利用者はサービス開始前に警察庁が監修した交通ルールに関するテストを受け、100点を取得する必要があります。この対策により、無知からくる交通違反を減少させる狙いがあります。
3.
深夜営業の停止: 夜間の交通事故を防ぐため、22:00から6:00までの時間帯は利用不可とし、これも安全性を最優先に考えた措置です。
実証実験の詳細
- - 実施期間: 2025年9月19日から2026年1月18日まで
- - 貸出時間: 6:00~22:00
- - サービス範囲: 佐賀駅を中心に2〜3kmのエリア
- - 利用料金: 基本料金50円、利用開始から1分ごとに15円。2時間パックは500円(いずれも税込)
- - 利用対象者: 16歳以上(運転免許は不要)
- - ヘルメット貸出: 無料で借りられ、各ポートでの返却が可能
また、プロバスケットボールチーム「佐賀バルーナーズ」の仕様をした特別な『TOCKLE』も展開されます。
メディア向け試乗会
各メディア向けに試乗会が10月11日に予定されており、実際の運用体験を通じて『TOCKLE』の機能を理解してもらう絶好の機会となります。参加希望者は事前に申し込みが必要で、試乗や撮影も可能です。
地域の交通課題解決に向けて
BRJ株式会社は、これまでの都市部での運営経験を活かし、地方における「交通空白」を解消するための取り組みを進めています。社長の宮内氏は、トラックドライバーとしての経験から得た安全の重要性を強く意識しており、その視点が『TOCKLE』の開発にも反映されています。
この実証実験が成功することで、地域住民の生活が豊かになり、安全で便利な交通手段が広がることが期待されています。今後の展開に注目です。