PTCジャパンの2025年に向けた展望
あけましておめでとうございます。2025年が幕を開け、我々PTCジャパン株式会社にとっても、これまでの成果と新たな挑戦の年が始まりました。昨年の日本経済は、日経平均株価が過去最高を記録し、半導体を始めとする製造業の需要が高まったことから、設備投資が顕著に伸びました。この流れを受けて、製造業のDX(デジタルトランスフォーメーション)が進展していることを実感しています。
それでも、日本の企業は経済産業省が提唱する「2025年の崖」に直面しており、焦燥感が感じられる局面も見受けられます。しかし、製造業の中でDXに取り組む企業が増えているのもまた事実です。特に、設計開発データの管理においてPLM(製品ライフサイクル管理)が広がっており、より効率的なデータ管理が求められています。PTCは、こうしたお客様と共にデジタル化への道筋を築くべく、全力で支援していきます。
自動車産業に目を向ければ、業界はまさに100年に一度の大変革期を迎えており、特にEV(電気自動車)やSDV(ソフトウェアデファインドビークル)の開発競争が熾烈です。PTCは、ALM(アプリケーションライフサイクル管理)ソリューションであるCodebeamerを通じて自動車メーカーのSDV開発を支援し、特に欧州では多くの支持を集めています。今後、国内のお客様対応を強化するため、自動車専任部隊を設け、さらなるサポートを提供していく予定です。
また、昨年はパートナー企業との連携も強化しました。特に、ダイワボウ情報システム様との販売代理店契約により、中小企業を中心とした製造業のデジタル化を進める取り組みを加速させていきたいと考えています。製造業の現場では、今もなお紙や図面作業が幅を利かせていますが、3D CADの導入を促進することで、業務改革を進めていく所存です。
私がPTCジャパンに着任してから、早いもので1年が経ちました。この1年の間に、ビジネス環境の変化や成長の早さ、そして顧客に対する製品価値提供の重要性を感じており、これまでの道のりがとても面白いものでした。日本の市場は、他国と比較しても顕著な成長を見せており、それに伴い米国本社の投資意欲も高まっています。しかし、DXの成熟度は欧米の方が高く、日本企業も国際競争に打ち勝つためには、高品質な「日本のものづくり」を維持し、最新のデジタル技術を駆使して製品のリードタイムを短縮することが求められています。
2025年も引き続き、PTCの社員一同はお客様のニーズに耳を傾け、日本の製造業が次の段階に進むための支援を全力で続けていく所存です。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
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PTCジャパン株式会社
社長 執行役員
神谷 知信