ホットリンクグループがブロックチェーン運用をスタート
株式会社ホットリンク(東京都千代田区)は、彼らの傘下に位置する合同会社Nonagon Capitalが、プライバシーを重視したブロックチェーン「INTMAX」の運用を開始したことを発表しました。この動きは、暗号資産やブロックチェーン関連のスタートアップへの投資を行うNonagon Capitalが、米国サンフランシスコ・ベイエリアを拠点に活動している中での新たな試みとなります。
INTMAXの特長について
INTMAXは、スイスのRyodan Systems AGによって独自に開発されたブロックチェーンプロトコルです。その特徴は、高い処理能力、低い手数料、そして強固なプライバシーの保護を実現することです。特に「プライバシー・マイニング」と称する仕組みを導入し、ユーザーは自らのプライバシーを守るために貢献することで報酬を得ることができるのです。
2025年8月には、国内の企業2社と共同でINTMAXブロックチェーンの実証実験が予定されています。この実験では、ゼロ知識証明を活用したプライバシー保護や、高度なIoTデバイスとの統合など、次世代データセンター事業モデルの確立を目指します。
Web3におけるプライバシー保護の重要性
ブロックチェーンはその透明性が魅力ですが、同時に個人や企業の取引履歴が容易に追跡可能になるリスクも伴います。デジタル決済や医療データとの連携、IoTデバイスの管理など、さまざまな分野での技術利用が広がる中で、プライバシー保護は不可欠な要素といえるでしょう。
イーサリアムのコミュニティでも、透明性とプライバシーの両立が持続可能な社会インフラのカギであると広く認識されています。特に米国では規制が整いつつあり、機関投資家が市場に参入する一方で、個人のデータが損なわれるリスクへの懸念が高まっています。こうした背景から、プライバシーを保護するプロトコルへの関心も再燃しています。
ゼロ知識証明による新たなプライバシー保護
INTMAXは、ゼロ知識証明という高度な暗号技術を基盤にしています。この技術により、実際のデータを公開することなく、そのデータが正しいかどうかを証明できます。特に、誰がどれだけの資産を誰に送ったかといった情報を秘匿しつつ、ブロックチェーン上で送金が行われたことを証明できるため、個人及び企業の送金がより安全に行えるようになります。
未来への展望
Nonagon Capitalは、今後も扱うブロックチェーンやプロトコルの種類を増やし、新たなインフラの発展に貢献していく方針です。また、得られた知見は日本企業のWeb3領域における有効なユースケースを生み出すためのサポートにも活かすことが期待されています。
技術ブログと情報公開
INTMAXのブロック・ビルダー運用開始にあたり、Nonagon Capitalでは様々な調査・研究を行いました。その成果を技術ブログとして公開し、多くの人に情報を提供しています。興味がある方はぜひご参照ください。
INTMAX Block Builderをゼロから起動:前編
INTMAX Block Builderをゼロから起動:後編
Nonagon Capitalとは
Nonagon Capitalは、サンフランシスコ・ベイエリアを拠点にブロックチェーン関連プロジェクトへの投資を行っているベンチャーファンドです。日本市場と北米市場を繋ぎ、多様なプロジェクトに投資することでWeb3の普及を目指しています。公式サイトもぜひご覧ください。
ホットリンクグループについて
株式会社ホットリンクは、SNSデータを分析し、マーケティング支援を行っている企業です。Web3の領域でも、データ活用を通じて新たな社会インフラの構築を目指しています。