テレワークにおけるセキュリティ意識調査
近年、テレワークが一般化する中、労働者のセキュリティ意識や勤怠管理についての新たな調査結果が発表されました。2020年8月に実施されたこの調査は、全国の20〜60代の一般社員200名と管理職200名の合計400名を対象に行われました。調査の目的は、テレワークにおける情報漏洩や勤怠管理の課題について把握することでした。
セキュリティ意識の高まり
調査結果によると、テレワーク中に社外での業務を行う際、情報漏洩のリスクを意識していると回答した人は88.8%にものぼります。さらに、管理職の約88.5%がテレワークを進める上で、導入が必要なシステムとして「セキュリティシステム」を挙げています。特に、一般社員の中では、約49.5%が社外のインターネット接続に不安を抱いていることが確認されました。これは、管理職と比較して若干高い数字です。
このような結果から、テレワークにおけるセキュリティへの意識は高いものの、実際の対策がどれほど進んでいるかは疑問が残るところです。セキュリティシステムの導入は急務と言えるでしょう。
勤怠管理の課題
次に、テレワークにおける勤怠管理の問題も調査で浮かび上がりました。調査に参加した管理職の約69.5%が勤怠管理に課題を感じており、その理由として「業務の不透明感」が挙げられています。具体的には、個々の業務量が見えづらいことや、チーム内での仕事の進捗が把握できないことがほとんどでした。
テレワーク中、約22.8%の人が時間外労働が増えたと回答しており、その原因のほとんどは「出勤がないことによるメリハリのつけづらさ」でした。一般社員からは「気が緩んで集中できない」との声も多く、一週間で計15.5時間も集中できない時間が発生していることが分かりました。
継続的な施策の必要性
調査から得られるもう一つの重要なポイントは、効率的なテレワークを実現するためには労働時間を可視化することや業務管理ツールの導入が不可欠であるということです。管理職の82.0%がその必要性を感じており、業務管理の透明性が向上することで生産性も上がると信じている一般社員は74.5%に達しました。これらの施策を実施することが、テレワークの生産性向上につながることでしょう。
今後の見通し
テレワークが普及する中、セキュリティ意識と勤怠管理の重要性はますます高まっています。今後、多くの企業がテレワークのメリットを享受するためには、まずセキュリティシステムの強化と、効果的な勤怠管理が求められるでしょう。これにより、従業員が安心して業務に取り組める環境が整うことを期待しています。
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