キプクルで冷却革命
2021-07-21 13:58:24
新しい冷却剤キプクルが生み出すドライアイス消費削減の革新
新たな冷却剤「キプクル」の登場
近年、ドライアイスの需要が高まりつつある中、ワコン株式会社が新たに発表した冷却剤「キプクル」は、注目を集めています。この製品は、従来の冷凍用保冷剤の問題点を解決し、ドライアイスを代替する革新的な冷却剤として、多くの業界で導入される見込みです。
キプクルの特長
1. マイナス20℃での凍結が可能
従来の冷凍用保冷剤は、凍結にはマイナス35℃以下の専門の冷凍庫が必要でした。このため投資が高くつき、導入に躊躇する企業も多かったのですが、キプクルは独自の形状と技術により、マイナス20℃の一般冷凍庫で凍らせることができるため、手軽に導入できます。
2. 高い冷却能力
キプクルは、従来品の冷却能力50 kcal/kg に対し、70 kcal/kgの能力を実現。これにより、従来の1.5倍の時間、冷却温度をキープすることができます。冷却力が高いことは、保冷剤の質を向上させ、業務を円滑に進める要素となります。
3. 大幅なコスト削減
ある製造現場では、ドライアイス代が年間約1050万円にもなるところ、キプクルを導入することでその費用を削減できます。具体的には、トータルコストが年間約110万円に抑制され、従来の冷凍用保冷剤を使った場合に比べて、約3分の1に。これは企業の経済的負担を大きく軽減するものです。
ドライアイス消費の課題
今や、ドライアイスの国内需要は追いついていない状況です。環境への意識が高まる中、CO₂排出量の削減が求められているため、ドライアイス消費を減らすことは、各企業にとって急務です。しかし、従来の冷却システムでは、特別な冷凍庫や電源工事が必要で、多くの企業が導入をためらっていました。このような課題に応えるために開発されたのがキプクルです。
冷却能力の検証
キプクルの性能は実験でも証明されています。一般的なオリコンシッパーを使用した場合、4kgのキプクルで-15℃以下を4時間保つことができ、一方、当社のオリジナル保冷オリコン「クールワン」では、2kgのキプクルで約8時間もの間-15℃以下を維持できたという結果があります。
製品概要
キプクルには500kgタイプと1000kgタイプが用意されており、それぞれ独自のキャップカラーで温度帯が分かれています。これにより、使用する現場に応じた選択が可能です。例えば、-15℃、-17℃、-22℃の各タイプがあり、サイズは290mm x 220mm x 12mm。20個入りの箱で販売されています。
ワコンの歴史
ワコン株式会社は1972年に設立され、以来段ボール箱の製造から始まり、物流ソリューションへと事業を拡大してきました。特に、近年では冷凍管理事業にも力を入れており、国際空港での輸出梱包事業も視野に入れています。これらの経験を生かして開発されたキプクルは、これからの冷却剤のスタンダードになることでしょう。
新型保冷剤「キプクル」の導入が進む中、企業のコスト削減と環境への配慮が同時に実現できることが期待されます。これにより、今後の業界においても大きな変革がもたらされることでしょう。
会社情報
- 会社名
-
ワコン株式会社
- 住所
- 和歌山県紀の川市中井阪361
- 電話番号
-
0736-77-2203