2025年1月に新たな日本酒が登場
日本酒は、地域の文化や環境と深く結びついている飲み物ですが、その魅力を一層引き立てる新たな取り組みが始まります。より持続可能な農業の確立を目指す株式会社UPDATERは、奈良県の油長酒造と協力し、土壌データを活かした新たな日本酒「S風の森 First Edition」の発売に向けた取り組みを行っています。この日本酒の発売を記念し、独自の土壌診断データが公開されることになりました。
土壌菌720万個の影響
「S風の森 First Edition」には、土壌中の一般生菌数が720万個という豊かな微生物生態系が育んだ米のみが使用されています。この高い菌数は、農薬や化学肥料を使用しない無農薬栽培の水田から得られたものです。土壌微生物の豊かさは、酒米の品質にも大きな影響を与えるとされており、日本酒の味わいを左右する重要な要素となります。
未来酒度の導入
油長酒造が提唱する「未来酒度」は、環境負荷の少なさや地域貢献度を評価する新基準です。日本酒には、星の数でこの評価が表示され、消費者はその基準をもとに選びやすくなります。この評価基準は、従来の日本酒とは異なり、持続可能性や地域とのつながりを強調しているのが特徴です。「S風の森」シリーズは、この未来酒度を初めてラベルに記載した日本酒です。
土壌データの公開
土壌データは、2025年1月7日から一般に公開される予定です。このデータは、消費者が日本酒を選ぶ際に、その背景や製造プロセスに対する理解を深める助けとなります。また、土壌診断結果は、地球温暖化防止への貢献を可視化したもので、地域の農業における持続可能な取り組みの証とも言えます。
栽培方法の影響
さらに、今回の土壌診断では、同じ地域、同じ品種の米であっても、栽培方法によって結果が異なることが明らかになりました。栽培方法の違いが出ることで、生物多様性や環境保護の観点からも価値を持つお酒が生まれることが期待されています。これからも、もっと良い日本酒を作るため、農家と密に連携しながら取り組んでいく予定です。
今後の展望
「みんな大地」プロジェクトの一環として、土壌に関するデータがどのような価値を生み出すか、業界全体での取り組みが注目されています。これは、日本酒業界だけでなく、農業全体にとっても新たな可能性を開くものです。2025年の発売を心待ちにしつつ、私たちも地球環境への配慮を反映した選択をしていきたいものです。
商品情報
発売される日本酒「S風の森 First Edition」は、2025年1月11日から全国の販売店で取り扱われる予定です。この日本酒は、無農薬栽培の米を使用した未来酒度★★(星2つ)の日本酒で、価格は3,850円(税込)となっています。今からその味わいを楽しみにしておきましょう。
土壌データや日本酒に関する新しい価値観が、これからの飲食文化にどのような影響を与えるか、非常に楽しみです。日本酒も環境への意識を持って選ぶ時代が到来しています。これからの飲み方が、一層豊かなものとなることでしょう。