鹿島サッカースタジアムにデジタル簡易無線システムの導入
鹿島アントラーズが運営する「茨城県立カシマサッカースタジアム」に、JVCケンウッド製のデジタル簡易無線中継システムが導入され、運用が開始されました。この取り組みは、鹿島アントラーズとのクラブパートナー契約に基づいて進められ、通信環境の改善と確実な試合運営のための重要な一歩となります。
デジタル簡易無線中継システムの構成
最近、カシマサッカースタジアムには、デジタル簡易無線中継器「TCB-D239CR」が1台設置され、デジタル簡易無線機「TCP-D261BTE」が50台納入されました。従来は無線中継器が存在せず、無線通信が端末同士のみで行われていたため、エリア内に通信不通ゾーンがありました。しかし、今回のシステム導入によりスタジアム全域でのスムーズな通信が可能になり、試合運営における信頼性が大きく向上しました。
地域全体をカバーする無線通信網の構築
さらに、鹿島アントラーズはこの新たな通信システムを基盤に、鹿嶋市全域をカバーする無線通信網の確立を目指しています。本日、鹿島アントラーズは県に対し、当社製デジタル簡易無線機「TCP-D261BTE」を20台寄贈し、これを利用して地域内のコミュニケーション向上にも力を入れています。この取り組みは、イベントや試合のみならず、地域社会における「共助」の仕組み作りにも寄与するものです。
鹿行地域の安心を支える取り組み
本システムは、将来的には鹿行地域全体を対象とした官民協力によるコミュニケーション手段として活用されることが期待されています。鹿行地域とは、茨城県南東部を構成する鹿嶋市、潮来市、神栖市、行方市、鉾田市の地域を指し、こちらの地域の安心・安全をサポートするために設計されています。
無線システム事業の意義
JVCケンウッドにおける無線システム事業は、多年にわたり培った技術と最先端のデジタル技術を融合させた信頼性の高いシステムを提供しており、公共安全市場及び民間市場において業界から高く評価されています。今回の取り組みを通じて、地域の安心・安全の実現と、支え合える地域社会の構築に貢献し続けるとともに、全国のモデルケースとなることを目指しています。
今後の展望
鹿島アントラーズ、鹿嶋市、JVCケンウッドの3者は、無線通信網をさらに強化し、地域の活性化へつなげていく方針です。地域のイベントや試合の日常的なコミュニケーションの向上を図り、より良い地域社会の形成を目指します。この新たな始まりが、鹿島アントラーズの試合運営だけでなく、地域社会全体の発展にも寄与することに期待が高まるばかりです。