「Vパレ™」による物流革命！効率化で時間を87.5％短縮

サンゲツ、物流効率化を推進する「Vパレ™」の導入

株式会社サンゲツ（本社：愛知県名古屋市）は、持続可能な物流体制を強化するため、自社の内装材の輸送プロセスを大幅に効率化するユニットロードシステムを発表しました。

このシステムは、特許を取得した「Vパレ™」という回転式パレットを使用しており、トラックへの積み込みや積み降ろし作業の時間を、従来の約240分からわずか30分に短縮しました。これにより、作業効率が約87.5％も向上しました。

効率化の背景にある課題

サンゲツが取り扱う壁紙は、メーカから約50メートルの巻き物状で納入され、その長さや重量も相まって、従来はドライバーが一本ずつ手作業で扱わなければなりませんでした。そのため、物流にかかる時間も長く、作業負担が大きいことが課題とされていました。さらに、2024年から施行される「物流2024年問題」が、業界全体での労働環境の変化や人手不足を引き起こし、効率化が急務となっています。

「Vパレ™」の特長と特許

この「Vパレ™」は、サンゲツのロジスティクス部門の社員が考案したもので、パレットの構造に工夫が施されています。2つの底面にフォークリフトのフォーク挿入孔を設けており、この設計により積み方を変えられることで、移送および保管の効率が大幅に向上しました。

サンゲツでは「Vパレ™」に関連して、3件の特許を取得しました。特許の一つは、パレットの搬送と保管方法に関するもので、これにより安心安全な物流システムを構築しています。

具体的な成果と今後の展望

現在、このユニットロードシステムは、北関東（埼玉県久喜市）と中部（愛知県稲沢市）のロジスティクスセンターに導入されており、今後は全国の拠点での拡大を目指します。このシステムは、在庫管理と配送機能の強化を実現し、業界が直面する労働力不足に対しても持続可能な体制作りを支援します。

サンゲツは「品切れのない、広域即時配送」を可能にすることを目指し、空間創造企業としての役割を強化し続けることを表明しています。これからも社会課題の解決に向けた取り組みを推進していく予定です。