株式会社VETELLが電子カルテ「vetell」をV4.1にアップデートし機能拡充へ

株式会社VETELLが電子カルテ「vetell」をV4.1にアップデート

2021年4月9日、帯広市を本拠地とする株式会社VETELLは、共有型電子カルテ「vetell」を最新のV4.1にアップデートしました。今回のアップデートでは、特に「採卵機能」の拡充や、新たに「動態統計」の実装が行われ、さらなる業務の効率化と情報管理が可能になりました。

採卵機能の強化

新たに拡充された採卵機能は、受精卵の在庫管理を中心に構築されており、全体を通じて「体内受精卵」「体外受精卵」「媒精」「培養結果」などを記録することができます。その結果、受精卵を牧場の在庫として登録し、以後の交配記録にも利用できます。具体的には、採卵記録を視覚化するチャートが提供され、さらに培養結果の記録も手軽に行えるようになっています。

動態統計機能の追加

経営管理において重要性が増す「動態統計」も新たに実装されました。これにより、分場や用途別に、月ごとの在頭数や飼養開始/終了した頭数を統計として確認でき、経営改善に役立てることが可能です。具体的な統計内容は、月ごとの在頭数や頭数前月差、出生頭数、出荷頭数、事故数など多岐にわたり、印刷やCSV出力ができるため、データ分析が容易になります。

繁殖統計の改善

繁殖関連の進化も見逃せません。「平均分娩間隔」の表示機能が追加され、表示対象をユーザーが自由に設定できるようになりました。これにより、より正確で実態に即した数値を表示することができます。また、集計期間もユーザーの自由に設定可能で、多様な分析が支援されます。

カレンダー機能の強化

業務確認を視覚的に行うためのカレンダー機能も改善されました。これまで月ごとの表示だったものが、日別表示が可能となり、業務の見通しがより明確になります。さらに、一括で予定している業務の分割機能も追加され、予定通りに対応できない場合でも、個別に調整することが可能です。

体重管理の詳細化

体重に関する情報も充実しました。出荷時などに、一日当たりの体重増加量(DG)を確認できるようになり、任意の期間におけるDGをグラフで表示する機能が追加されています。これにより、育成状況や出荷準備における精度が向上します。

その他の便利な機能

これ以外にも、月齢の計算方法の選択や、新しいえさ摂取量のグラフ表示が可能になり、ユーザーの運用形態に応じた設定が実現されています。牛の一覧を様々な項目で並び替える機能や、個体販売の際の種別選択の見直しも行われ、ユーザーの利便性を向上させる取り組みがなされています。最終的には、ユーザーがより使いやすく、そして管理しやすいシステムを目指していることが見て取れます。

今後、株式会社VETELLはさらにサービスを拡充し、業界全体の効率化と発展に寄与していくことが期待されます。電子カルテの進化は、労働負担の軽減だけでなく、管理の効率化を実現し、スタッフの働き方にも大きな影響を及ぼすでしょう。