メディアアートの未来を考える企画展「Collection - Correction」徹底解説
2023年2月11日から3月7日まで、東京・西麻布のWALL_alternativeで開催されている「Collection - Correctionメディアアートの再編成と作品の延命」展。この展覧会では、メディアアートの未来に対する非常に重要な問いを探求しています。長年にわたって日本のメディアアートの現場に関わってきた畠中実がゲストキュレーターを務め、藤田クレアと三原聡一郎の作品を通じて、メディアアートがどのように継続されるべきかを問い直します。
メディアアートの根源的な問い
展示の中心となるテーマは、「メディアアートを10年後、100年後にも残すことは可能か?」という根源的な問いです。メディアアートは、技術の進化や変化に伴い、その表現や形態が常に問い直されています。そのため、作品が創作された時代を超えて生き続けるためには何が必要であるかを考察するきっかけとなっています。
藤田クレアとその作品
藤田クレアの作品は、自身の手元を離れた後にどのように扱われるのか、また、どれだけの時間にわたり作品が維持され続けるべきかという問いを提示します。彼は、販売時に掲示する規定書によって、作品の所有者に対してもその保守や展示方法について考えることを促します。
三原聡一郎と「moids」シリーズ
一方、三原聡一郎は、サウンドの発生プログラムを極限まで単純化したサウンドアートプロジェクト「moids」として知られるシリーズを展開しています。これまでの制作過程を公開することで、作品の継承を追求しています。展示では、サウンドアートプロジェクトの資料や「土をつくる」という装置が紹介されており、作品がいかにして継承されていくのか、その方法が探求されています。
技術と表現の変遷
メディアアートが変化し続ける理由は、同時代のテクノロジーや素材、環境の進化に起因しています。時代の先端を行く技術を用いた作品は、時に歴史そのものを語る場合もあります。それゆえ、メディアアートが後世に残るためには、技術者との協力が不可欠であり、作品の修復や保全が新しい課題となります。
クロージングトークプログラム
この展示の最終日、3月7日には、クローズイベントとして「メディアアート作品を『100年残す』 ─ 作品修復とコレクションの可能性 ─」というトークセッションが行われます。株式会社MeAMの代表、田部井勝彦と中川陽介、そしてゲストキュレーターの畠中実が討論を行い、メディアアートの永続性や修復について深い議論を交わします。
未来への展望
本展は、恵比寿映像祭2026の地域連携プログラムとしても位置づけられています。また、サブイベントとして異なるヴィンテージのワインも楽しめるバーが併設され、来場者にはアートと共に特別な体験が提供されます。展示を通じて、多様な視点からメディアアートの持続可能性を考える機会を提供し、未来のアートの在り方に対する重要な示唆を与えます。ぜひこの機会に、WALL_alternativeに足を運んで、メディアアートの魅力に触れてみてください。