関西大学の体育会野球部OBであり、阪神タイガースの投手として知られる村山実氏の記念品が、この度関西大学に寄贈されました。寄贈されたのは、ユニホームやキャップなど約25点。これらは、村山氏の遺族からの申し出を受け、同大学の博物館に収蔵されることとなります。
村山実氏(1936~1998)は、1959年に商学部を卒業した後、大学野球部で輝かしいキャリアを歩みました。在学中、全日本大学野球選手権大会で優勝し、関西六大学リーグでは2度の最優秀選手に選ばれるなど、その名は全国的に知られるようになります。大学卒業後は大阪タイガース(現・阪神タイガース)に入団。
彼の投法は「ザトペック投法」と称され、全力での投球スタイルでファンを魅了しました。1962年、彼はその腕前でチームをリーグ優勝に導き、最高殊勲選手に輝いています。投手兼監督としても多くの功績を残し、1972年の引退後も再度監督を務めるなど、チームの運営に大きな影響を与えました。
贈呈された品々には、彼のタイガース時代のユニホームやキャップ、さらには沢村賞受賞を記念する盾、防御率のセ・リーグ新記録賞記念盾、ベストナインの表彰状、1962年のセ・リーグ優勝の写真パネル、引退試合の写真パネルなどが含まれています。また、大学時代の1956年に全日本大学選手権での優勝を祝う記念写真パネルも大切に保管されています。
この寄贈式では、村山氏のご遺族が芝井敬司理事長と面会し、彼の活躍の舞台である母校に思いを寄せる熱い想いを語られました。「彼の野球人生の原点である大学に、ぜひこの品々を収蔵してほしい」という思いからの寄贈だったとのことです。
関西大学博物館で保管される寄贈品は、将来的に関西大学とプロ野球に関連する企画展示が行われる予定です。これにより、村山氏の偉業が多くの人々に伝わり、次世代にその精神が受け継がれることを期待しています。
寄贈品の一部は、2024年7月26日(金)と29日(月)の2日間、関西大学千里山キャンパス内のプレスセンターで報道公開されることとなります。撮影が可能な時間帯も設けられており、興味のある方々は足を運ぶことができます。観覧希望の方は、事前に申し込む必要があるため、詳細は関西大学の広報課まで問い合わせてください。
村山実氏が遺した足跡が後世にどのように影響を与えるのか、今後の展開が楽しみです。彼の記念品が関西大学の歴史に新たなページを刻むこととなるでしょう。