アスコエが開発したAI手続き案内システム「ナビトロン」の実力
株式会社アスコエパートナーズは、自治体が求める行政手続きを、利用者にとってより分かりやすく案内するための新たなナビゲーションシステム「ナビトロン」を開発しました。このシステムは、アスコエの提供する「egNaviエンジン」とNVIDIAの「Nemotron-Nano-9B-v2-Japanese」を組み合わせており、行政手続き情報を簡潔かつ適切に処理できることが特徴です。
ナビトロンの基本概念
ナビトロンは、利用者に適した手続き案内をするために、既存の制度情報や判定ロジックを用いています。「egNaviエンジン」が制度判定の中心的な役割を果たし、AIはその結果を補助する立場として機能しています。これにより、利用者は必要な情報を正確に得ることができ、行政職員も説明がしやすいシステムとなっています。具体的には、住民が自分の状況に応じた手続きの候補を理解しやすくするためのサポートを行います。
開発の背景と必要性
地方自治体の行政手続きは、対象者や申請条件が多岐にわたるため、住民が自分に必要な手続きを正しく把握するのは難しい場合があります。そこで、行政分野におけるAIの活用が進む中で、ナビトロンは個人情報の扱いや正確さに配慮した上で、手続き案内の正確性を確保することを目指しています。特に、生成AIを活用する場合には、この分野の慎重な倫理基準を守ることが重要です。
ナビトロンの特長
1.
構造化された制度案内: AIが自主的に判断するのではなく、制度に基づいた手続き案内が行われます。
2.
ロジックと説明文の分離: 判定の根拠となるロジックと、住民に見える説明文を分けているため、情報の検証がしやすい構造になっています。
3.
個人情報を外部に送信しない設計: 明確なオンプレミス構成で、自治体庁舎内や指定された施設内で全ての処理が完結し、外部サービスに個人情報を渡すことがありません。
4.
コストの見通しが容易: 従量課金に依存しないため、運用コストは機器や保守、電気代に集中し、余計な支出を避けることが可能です。
5.
利便性の向上: 利用者にとって分かりやすい案内を提供し、職員の業務支援も行います。
NVIDIAとの連携
ナビトロンは、NVIDIAの「DGX Spark」との連携も強調されています。このデスクトップAIスーパーコンピューターは、強力なAIパフォーマンスを実現し、データ処理が効率化されます。これにより、開発者は新しいAIモデルのプロトタイプを迅速に作成可能となります。実際の利用シーンとしては、自治体窓口での手続き案内や職員の業務補助など、多岐にわたる場面で活用が期待されています。
今後の展望
アスコエとそのナビトロンは、今後も自治体向けの制度情報をさらに充実させ、住民サービスの向上に寄与することを目指しています。また、この仕組みを金融や医療など他の分野でも応用し、正確性や個人情報保護が求められる業務への展開も検討中です。行政DXを推進するための重要なステップとして、多くの自治体や関連業界にとって非常に価値のある技術となるでしょう。