株式会社No.1がアイ・ステーションを子会社化し業務拡大を目指す

株式会社No.1がアイ・ステーションを完全子会社化

株式会社No.1（以下、No.1）は、法人向け携帯電話や新電力を主力商品とするアイ・ステーション（IST）を完全子会社化したことを発表しました。この譲渡は、時期を2025年7月1日と予定しており、今後の事業展開において双方の企業価値を最大化することが期待されています。

子会社化の背景と狙い

No.1は2024年4月に発表した中期経営計画「Evolution 2027」において、事業の拡張を重視し、積極的なM&A（合併・買収）を推し進める方針を打ち出しています。前身のINESTグループでは、法人向けと個人向け販売の顧客層が異なるため、ISTのポテンシャルが十分に利用されていなかったのが現状でした。この子会社化により、No.1グループは法人顧客に専門特化し、新たな事業機会を模索します。

ISTはこれまで法人向けの通信機器や新電力、蓄電池等を主に扱っており、すでに約25,000社の法人顧客を持つ実績があります。しかし、これまでのINESTグループとの関係から、ISTの持つ優位性を活かしきれていませんでした。No.1の法人営業のノウハウを活かし、ISTのビジネスモデルに組み込むことで、新たな収益促進を図る計画です。

新たなシナジーの創出へ

ISTがNo.1グループに参加することで、両社の顧客基盤が統合され、40,000社を超える法人顧客が生まれます。No.1はこれによって収益の拡大が期待され、既存事業の効率化が進む見込みです。特に、ISTが情報セキュリティ機器や複合機の販売も行うことで、No.1が得意とする領域においてもシナジーが発揮されることが予想されています。

ISTが培ってきた営業ノウハウを活かし、他の製品の販売を強化することで、IST自身の業績向上も期待できます。加えて、ISTが連結子会社アレクソンが製造するセキュリティ機器の販売を促進し、その収益を向上させることにもつながるでしょう。

経営理念に基づく変革

No.1は「日本の会社を元気にする一番の力へ。」という理念のもと、法人ターゲットに特化した戦略を展開しています。本件の子会社化においても、ベストなオーナーシップによる資源の配置転換が実現し、双方の企業価値の最大化が図られています。

今後の展望

今後、No.1とISTは、それぞれの顧客基盤の強みによる相互協力を進め、さらなるシナジーを生む体制を作り上げる考えです。中小企業を中心とする法人向けの製品・サービスを充実させる中で、顧客からの信頼を築き上げ、全体の企業価値を向上させていくことを目指しています。最終的には「Evolution 2027」で掲げた戦略目標の達成に向け、着実に進めていく予定です。